死霊伝説 呪われた町(2024)鑑賞。
悪くなかった。もう最初の、荷物に土が入ってるのからしてヴァンパイア作法(何それ)の通りでで大変好き。そしてテンポがやたら良い。原作は、なんかもうちょっとねっとりじっくり町が侵食されていく話だった気がする(もしかしたら私の記憶が『屍鬼』の方に侵食されてるかもしれないけど)
学校の先生とマーク少年の察しが良いのが強い。ああいう人がいて物語が進むのは話が早くて助かる!十字架が光るのも強い!wマーク少年は大変頼れて機転もきく。キル数がすごい。一網打尽シーン、大好き。
欲を言うならば、画質が良すぎるのが残念かも?もうちょっとザラついた質感の画面だったら、ノスタルジックな雰囲気に合うと思うんだけどなー。でもこれは単に私の好みの問題か。
動物界鑑賞。続き。
フランスだからこの感じだけど、よその国が作ったら全然違う映画になりそう。怒りであれ悲しみであれもっと過剰にエモーショナルだったり、もっと酷いパニック映像を作ったりしそう。この比較的こじんまりした?感じと、奇病?の原因や対策に関しての映画ではなくあくまでも一つの家族を中心にする作りで、最後にフランソワがエミールを自由へと送り出す爽やかさ?が、フランスっぽくて(そんなにフランス映画知らないのに、適当なことを言っている自信がある)好き。
動物界鑑賞。
動物化は病気や障害のメタファーなのかな…それだと比喩がストレートすぎてワクワクしないかもと思っていたけど、なんかちょっと違う気もする。新しい考え方をする人とかその程度のことなのかもしれないし、もっと何かしっくりくるような変換ができそうな気もする。でもまぁ、そんなことは本質ではなくて、親子の物語。病気が蔓延する世界で~という話と観ると漠然としすぎるけど、夫婦関係に問題を抱える父親が息子の思春期の変化を受け入れる話、とまとめるとコンパクトになりすぎるか。
フランソワが、前向きで、なんとかなる、なんとかするって精神で、家族をつなぎとめようとしているのが悲しい。変化は止められない。それをわかっているから、ラナらしき人影を遠くに見た時に固まってしまう。どんなに頑張ったって何ともならないこともあって、それに直面するのを恐れる気持ちがこの人にもあるんだなーってのが辛かった。だけど、変化も孤独も受け入れる度量のある人で、この人のおかげで物語が美しく閉じたという気がする。
エミールとフィクスの関係も面白かったし、フィクスがデレていくのが良いよね(違う)
#映画 #映画鑑賞 #動物界
太陽と桃の歌鑑賞。
言い方が悪いけど、詰んだところから始まる物語で、どうにもならずに終焉に向かう家業を眺めることになる。どこがこの物語の終着点になるのだろう…とほんの少しハラハラして、子どもたちの無邪気さに笑い、家族・土地を想う歌にしんみりし、父の/息子の/娘の視線、どうにもならないもどかしさや苛立ちに共感し、ばらばらになっていく家族にさみしくなる。子どもたちが歌うパーティー?のシーンがこの映画の頂点で、そこから崩壊していくしかないと思っていたから、失われていく畑を見送るためとはいえ最後に家族みんながそろっている様子がすごく心に残った。
生計を立てて暮らす「家」以上に、精神的な意味でも「故郷」であり、自分の家系の人生すべてがそこにある。夏の太陽の下という最高に明るくて素敵な季節、広大で美しい景色の中で、愛する場所を失うことのもの悲しさがいっそう際立つ。
#映画 #映画鑑賞 #太陽と桃の歌
親愛なる日記鑑賞。
ヴェスパでローマを巡り、友人と島を巡り、痒みで医者巡りをする。『チネチッタで会いましょう』を観て変な映画!と思ったからこちらも観てみたんだけど、なんだか変な映画!と思った。笑えるところもあるけれど、考えたことがそのままだらだらと地続きに映像化されているだけのような気もするし、なんだかよくわからない。ボーっと観るにはいいかもしれない?
『フラッシュダンス』は良かった、自分も踊りたい云々言ってたら、ジェニファー・ビールスが出てきて話しかけたり(それにしても綺麗な人だった!)、映画評論家ってやつは夜眠りにつくとき幸せなんだろうかって評論家の枕元でそれを読み上げたり。本当に変だった。
#映画 #映画鑑賞 #親愛なる日記
チネチッタで会いましょう鑑賞。続き。
面白かったのは、「結末=主人公の自殺が最初に浮かんだ」と言いながら、彼が自分の作品を絶望の映画だとは思っていなかったこと。「素晴らしい映画ですね!」の賞賛と共に絶望に関しての映画という評を受けて結果に困惑しているように見えた。反論も提案もスルーしてきたのに、自殺の撮影に至って「そんなはずじゃなかったのに!」が生まれる。その後の会食シーンでは、彼が許した途端、みんながすごい良い顔で堰を切ったように希望を口にしだした。それって今まで彼の聞く耳がいかにポンコツだったかってことで、ここで初めて人の話を聞けるようになったのかもしれない。
そもそもが彼の思い込みだったにしろ、撮影が始まる前までは何もかもうまくいっていた人生が、何もかもうまくいかなくなった。何もかもうまくいかなくなった主人公にジョバンニが用意した結末は自殺だった。だから、自分の世界に他人のビジョンを取り入れ、リアルやノスタルジー、史実へのこだわりを曲げて、作品の主人公も自分も救うエンドがあまりに力技で笑ってしまった。何でもかんでも他人の意見を取り入れることと、それが良い映画になるかは別だけれども。
チネチッタで会いましょう鑑賞。
なんか変な映画だったな。歴史を改変するフィクションも、作中作と作中の現実の境があいまいな映画も、たぶん珍しくはないと思うけれども、あまりにも滑らかな地続き?共存?に不思議な感覚をおぼえた。ジョバンニが画面にいるその横で喧嘩するカップルのセリフを先取りしたり、作品の構想中なのか、現実なのか時々わからなくなる。
ものすごくわがままで周囲を振り回しているのに、ジョバンニ本人は周りの人にとってもそれが最良の方法で、この方法であればみんなに不満はないと思っている。奥さんが離婚したがっていることにも気づかないし、俳優たちの意見にも注意を払わない。誰も彼を止められないからといって、若い映画監督の映画作りを勝手に止めて口出しをする。「クソヤバい」映画もそれを押してくるネットフリックスも侮っている。いわゆる老害みたいなムーブをして、(観ている私はイライラしちゃうのに)作中で憎まれているって感じでもない。だからよけいに自分のわがままさにも気づかないし、変わらない。
#映画 #映画鑑賞 #チネチッタで会いましょう
メインじゃないけど下の歯が八重歯みたいになって唇の上に出ちゃってるパピヨン?が出てきて、うちで昔買ってたプードルと人相…犬相そっくりでキュンとした。顔怖いけど性格の良いかわいい子だった。
関係ないけど、同じ映画館で今『破墓』もかかっていて、ユ・ヘジン大活躍だなーと思った。
DOG DAYS 君といつまでも鑑賞。
絶対泣かされるだろうなーと思っていて、案の定泣いた。結構泣いた。駐車場にいるから車長wかわいいwと最初は笑ってたんだけど。昔飼ってた犬も雷嫌いだったなーとか、最期は(私じゃなくて犬が)大変だったなーとか、獣医さんにかけてもらった言葉にずいぶん救われたなーとか思い出して。
動物ものなんて点数高いに決まってるでしょーと斜に構えていたのだけれど、素直に良い映画だった。動物病院を介して犬好きな人、犬嫌いな人、家族になりたい人なんかがゆるくつながって、無理なくストーリーが完成しているのも良かったし、心象風景なのかな?犬と出会った瞬間だったり、大切な人と話す瞬間だったりが明るくて柔らかい色になるのが、幸せで寂しくて好き。
良いクリスマスムービーだった。みんな、良い飼い主が見つかって、幸せに家族と過ごせるといい🐕
#映画 #映画鑑賞 #DogDays
クレイヴン・ザ・ハンター鑑賞。
謎の催眠術?みたいなの使ってくるフォーリナーもまあまあ怖いんだけど、クレイヴンは防弾仕様車のドアを素手で破ろうとしてくるし、やっと撒いたと思ったらヘリを素足で追ってくる。生身で強すぎて、もはやお前が一番怖い😱
親子の確執、兄弟のわだかまり、アメコミでよく見るポイントもしっかり踏んできつつ、身一つで戦うのと動物っぽい動きがユニークで面白かった。続かないというのは耳にしたが、カリプソ周りのことももっと観たいなぁ…。
先週グラディエーターⅡを観たばかりなので(しかも同じ劇場で)カラカラ帝とマキシマスが親子!と思いました。
ラッセル・クロウの貫禄のある?含蓄のある?顔つきは、アメコミ映画に出てくるととても良いなー。あと、声が好き。前からずっと言ってるけど、なんかわからんけど声が好き。
#映画 #映画鑑賞 #クレイヴン
スピーク・ノー・イーブル 異常な家族鑑賞。
嫌な気持ちになるなー。少々なれなれしい?くらいの感覚だったのに、一度自分から許した手前だんだんと許容の基準をズラされて、不快の域に踏み込まれても意見できない。そもそもつけいる隙が大きい家族を見つけるのが上手いんだろうなーと思うし、人の欲しい言葉がわかってそれを利用する人って一番怖いと思う。人の良さそうな顔もゲスい顔もできる人でなしマカヴォイ、気持ち悪くて大変良い。
#映画 #映画鑑賞 #スピークノーイーブル
ロボット・ドリームズ鑑賞。続き。
最後にしっかり泣いたのはSeptemberがあまりにも良いタイミングで流れるのが素敵だからなんだけど、他にも思い出す曲があって。12月ということもあって、観終わってから入ったカフェでLast Christmasが流れていたから、なおさら二人の関係が恋愛みたいに感じた。変わってしまった私にあなたは気づくかな、気づかなくても無理はないけど。あの曲と違って手ひどく振られるみたいな別れでもないから、思い出が綺麗すぎて、さらに切なくなる。
ロボット・ドリームズ鑑賞。
かわいかったし面白かった、そしてすごくさみしくもなる。昔好きだった人のことを思い出す。いつまでも私の頭の中にその人だけの特別な場所がある。新しくいろんな人との出会いや別れを繰り返して今の自分があって、それに満足しているからこそ、あの頃がきらめいて思い出される。映画自体がもちろん良かったのだけれども、そういう自分の思いが映画を包み込むように存在して、そっちに引きずられて「良い映画だったなぁ」の気持ちが強まった。
ドッグとロボットの幸せなひと時とずっと再会を夢見る流れ、最後あの瞬間にとっさに隠れてしまうロボットという描写も好きなのだけれど、今のロボットの胸(?)にロボットとラスカル、両方のお気に入りテープがあるのもすごく好きで、そういうところにも泣かされてしまう。
#映画 #映画鑑賞 #ロボットドリームズ
正体鑑賞。
キャスティングも演技も良くて、手堅くできた良い作品だったと思う。ストーリーとしては警察が雑じゃん…とか、鏑木の側も何か必勝の手があるとかではなくてあの女性の証言一つしかないってのはどうかと思うけど。というか、まあそこくらいしかつっこむところがないというか、手堅くできてるゆえに特に何も言うことがないというか。顔がいいと人に話を聞いてもらえる(最悪な感想だ!)
あえて「普通」という言葉を使うけど、例えば普通に家族がいる人だったら、普通に信じてくれる人もいて普通に良い弁護士がついて、普通にそもそも冤罪にならなかったんじゃないかという気がする。あ、でも逆にもしそんな子だったらあんな逃走劇を繰り広げる根性はなかったかもしれないし、建設現場の同僚の、友達作りみたいな部分もなかったかもなぁ。
#映画 #映画鑑賞 #正体
対外秘鑑賞。
二転三転する終盤の読めなさは確かに興味をひかれるけれど、どいつもこいつも悪いやつばかりなので、どう転んでもスッキリしない。主人公の顔立ち?雰囲気?とか、公認外されてゼロから!な政治活動とかの表現が面白くて、なんとなくコメディを観るノリで観ちゃったので、「世の中は汚く、人生は悲しい」のままどころか、そこが強まって終わるのがだいぶ苦い。結構序盤からみんな悪いことしてるんじゃん…と思ったし。お金ばら撒くのは普通に汚いけど、投票箱ごと…はレベルが違い過ぎてすげーと思っちゃった。そして"納品"。言葉がキャッチーで大変良いですね!メインの人たちの、鋭い目つきや流れる汗、いちいち演技に見応えがあった。モヤモヤはするけど!
あとは、ピルド役のキム・ムヨルを見てニヤニヤするなど。『犯罪都市 PUNISHMENT』でもバリバリにタトゥー入ってたし、今回もバリバリに入っていて、しかもここぞとばかりに見せてくるので良いぞー!と思いました。
#映画 #映画鑑賞 #対外秘
ゴンドラ鑑賞。
ゴンドラ乗務員の二人のラブコメ。オシャレな映画だった。好きだなー、これ。すごくかわいらしくて面白かった。火とか噴くのはさすがに怒られません?と思ったけど、最終的にそんなの目じゃないとこまで行くし、なんかスッキリしちゃった。
常々「あなたを知りたい」というのが恋だと思っているのだけれど、行ったり来たり行ったり来たり、毎日毎日同じ繰り返しの中で、あなたが次に何をするのか心待ちにするというのは恋だなーと思う。あなたがいることで、私の世界が色づく。あなたに笑顔になってほしい。お互いがそう思うということ。彼女たちの仕事と地域の利用者との繋がり、ゴンドラのコスプレ(と呼ぶのかどうかは知らない)とデートの粋な演出、全部かわいくて素敵だった。
#映画 #映画鑑賞 #ゴンドラ
こちらあみ子鑑賞。
なんか、敗北感がある。あるいは徒労感。小柄でフィットしてない制服に、歳を重ねても彼女一人だけが成長しない/変わらないという絶望すら感じる。
感情が子どものままのあみ子。子どもらしさと呼ぶには起きたことがあまりにも辛すぎた。あみ子が壊してしまった関係や感情が、あみ子にはわからない。他人の気持ちがわからない人って、いる。どうしたらいいんだろうなー、こういうのって。あみ子の家族や周りの人が諦めてしまうのもわかってしんどいし、「こちらあみ子こちらあみ子」の声に応える人がいないのを観るのもしんどい。寂しいとか怖いとか、思ってるんだろうけど誰にも届かない。隣の席の坊主頭くんみたいな、鋭いながらも子ども特有の遠慮のない言葉だけが、子どものままのあみ子に届く。彼も成長して、まっすぐな言葉を憚るようになってしまったけれど。
あみ子のこれからの人生に、救いの手を差し伸べてくれる人はいるのだろうか。
#映画 #映画鑑賞 #こちらあみ子
ルート29鑑賞。続き。
いろいろと印象的なことはあるけれど、一番思ったのは会話が機械みたいだということ。自動翻訳を使った時みたいな、面と向かって会話してるのに話が通じてないような。みんな一方通行か微妙にピントがズレているし、ピアノに迷惑していると言われれば「すみませんでしたー」、あんたが好きだよと言われれば「私もお姉ちゃんのこと好きだよ」と、受け答えはするけれど、自動応答?気持ちが入ってない?ように感じた。「あんたは冷たい」とトンボの姉は言うけれど、ほぼすべての人が温度が低いし、冷たく見える。
『こちらあみ子』を観た後だと、もしかしたら、そういう冷たさ、誰ともしっかり繋がれないというのがトンボの見ている世界なのかもしれない、と思ったりもした。
ルート29鑑賞。
一言で言うと、うーん…変な映画だったなぁ、なんだけど、なんとなく全体的に死のにおいがして、そういうの、嫌いじゃないんだよなぁ…。
なにかとどこかで観たことある景色だなーという感覚がある。たとえば地方の国道沿いなんかは普通に自分がよく通るような道だし。森の中で靴がかかってる画とか、川?ダム?と迎えにくるカヌーとかは、別の映画で観たことがあるような景色だし。その既視感のある風景に、こぽこぽと水の音がする。いつでも誰にでも、すぐそこに、死があるような気がする。恐ろしいものとしてではなく、ただすぐそこにあるものとして。
あのおじいさんに顕著だけれど、もうそもそも死んでそうな事故現場から始まって、迎えが来て、一人で去っていく。ハルは森の中で車を降りて、そして魚がやってくる。ハルがついて行くかどうかは別として、あれも迎えだったのかなーとか、なんとなく死を感じる。わけはわかってないけれど、そういうところが好き。
#映画 #映画鑑賞 #ルート29
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