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太陽と桃の歌鑑賞。 

言い方が悪いけど、詰んだところから始まる物語で、どうにもならずに終焉に向かう家業を眺めることになる。どこがこの物語の終着点になるのだろう…とほんの少しハラハラして、子どもたちの無邪気さに笑い、家族・土地を想う歌にしんみりし、父の/息子の/娘の視線、どうにもならないもどかしさや苛立ちに共感し、ばらばらになっていく家族にさみしくなる。子どもたちが歌うパーティー?のシーンがこの映画の頂点で、そこから崩壊していくしかないと思っていたから、失われていく畑を見送るためとはいえ最後に家族みんながそろっている様子がすごく心に残った。
生計を立てて暮らす「家」以上に、精神的な意味でも「故郷」であり、自分の家系の人生すべてがそこにある。夏の太陽の下という最高に明るくて素敵な季節、広大で美しい景色の中で、愛する場所を失うことのもの悲しさがいっそう際立つ。

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