ルート29鑑賞。
一言で言うと、うーん…変な映画だったなぁ、なんだけど、なんとなく全体的に死のにおいがして、そういうの、嫌いじゃないんだよなぁ…。
なにかとどこかで観たことある景色だなーという感覚がある。たとえば地方の国道沿いなんかは普通に自分がよく通るような道だし。森の中で靴がかかってる画とか、川?ダム?と迎えにくるカヌーとかは、別の映画で観たことがあるような景色だし。その既視感のある風景に、こぽこぽと水の音がする。いつでも誰にでも、すぐそこに、死があるような気がする。恐ろしいものとしてではなく、ただすぐそこにあるものとして。
あのおじいさんに顕著だけれど、もうそもそも死んでそうな事故現場から始まって、迎えが来て、一人で去っていく。ハルは森の中で車を降りて、そして魚がやってくる。ハルがついて行くかどうかは別として、あれも迎えだったのかなーとか、なんとなく死を感じる。わけはわかってないけれど、そういうところが好き。
#映画 #映画鑑賞 #ルート29
ルート29鑑賞。続き。
いろいろと印象的なことはあるけれど、一番思ったのは会話が機械みたいだということ。自動翻訳を使った時みたいな、面と向かって会話してるのに話が通じてないような。みんな一方通行か微妙にピントがズレているし、ピアノに迷惑していると言われれば「すみませんでしたー」、あんたが好きだよと言われれば「私もお姉ちゃんのこと好きだよ」と、受け答えはするけれど、自動応答?気持ちが入ってない?ように感じた。「あんたは冷たい」とトンボの姉は言うけれど、ほぼすべての人が温度が低いし、冷たく見える。
『こちらあみ子』を観た後だと、もしかしたら、そういう冷たさ、誰ともしっかり繋がれないというのがトンボの見ている世界なのかもしれない、と思ったりもした。