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明日は『シンプル・フェイバー』と『マスターZ』に『ギルティ』も見ておくか

そういえばアカデミー賞の作品賞ノミネート作品、全部見たが、個人的には、

1.女王陛下のお気に入り
2.グリーンブック
3.アリー
4.ブラックパンサー
5.ブラック・クランズマン
5.ローマ
7.ボヘミアン・ラプソディ
8.バイス

かな。
ちなみに、スパイダーバースも入れるなら2位かな。

最近逆に酷かったのはジャニーズの映画『少年たち』。群を抜いて酷かった(笑)

『キャプテン・マーベル』、歴代のアメコミ映画ではサム・ライミスパイダーマンやノーランバットマンに匹敵する。
なにしろ脚本を8人体制で作っていることだけあって練り込みが凄い。

脚本が何人もいる映画ってここ10年でもハリウッド映画でいくつかあるけど、大抵ろくなのがないけど、キャプテン・マーベルに関しては明らかに違った。

あ、グリーン・ブックも脚本3人か。最近の流行りかな?

あと最近のお気に入りはキャプテン・マーベルかな。アメコミアクション映画では歴代最高の出来。

マスターZ、シンプル・フェイバーは細部確認で見る。シンプル・フェイバーは音楽はいいけど、コーエン兄弟辺りが手掛けたらもっと面白くなったかな。

今日は仕事だから明日は『シンプル・フェイバー』と『マスターZ』をレビュー用に見る。どちらも2回目。

『ノーザン・ソウル』公開中③追記 

追記
ランカシャーと言えば鶴見五郎が習得したランカシャーレスリング、ウィガンと言えば「蛇の穴」ビリー・ライリージムがある所。レスリングは無関係だが、プロレスマニアが思わず唸る地名でもある。

それと、青春映画という観点ではリチャード・リンクレイターの『エブリバディ・ウォンツ・サム』にも通じる弾けぶりもじわじわと感じる。

『ノーザン・ソウル』公開中② 

序盤の主人公ジョンのイケてない、いじめられッ子描写はエグさはなくとも生々しい。
その掴みからジョン少年が友人マットの指南の元で徐々にカッコよくなる姿がなんとも心地よい。
そこで当時流行ったブルース・リーをもなぜか被せる辺りも時代を感じる。

序盤から最後まで一環して黒人看護師アンジェラへの憧れ、ボーイ・ミーツ・ガール、クラブシーンを通してのプラトニックな恋愛も秀逸。そこで友人マットの援護なのか邪魔なのかわからない動きもクラブでのあるあるで微笑ましい。

これにやや近い映画にフランス映画の『好きと言えるまでの恋愛猶予』があるが、この映画に『トレインスポッティング』のヤバさと『ハイ・フィディリティ』のようなレコキチぶりを混ぜ、思いっきりDJ目線にしたのがこれになる。

スティーブ・クーガン以外有名なキャストがなくノースターの映画としても『ナック』や『さらば青春の光』の系譜を引き継ぐ傑作である!

『ノーザン・ソウル』シネマカリテ他公開中 

『ノーザン・ソウル』、10代後半から40前後までディスコ、クラブに通いまくり、クラブイベント・DJをやっていたボクにはかなりストライクofストライクな映画だった!

イギリスのランカシャーのイケてない少年が町の小さなクラブで知り合った友人の影響でソウルミュージックとクラブDJ文化にそまり、のめり込み、成り上がる。
1974年のイギリスのランカシャー、ウイガンの様子が実に生々しく、イギリスでのソウル・ミュージック文化「ノーザン・ソウル」がかかるクラブの雰囲気、「ソウルトレイン」のようなフリーのダンスが飛び交うフロアの様子、裏で当たり前のようにキメまくるドラッグ、そしてDJ&客らの友情・恋愛、絆のひび割れなど、かつてディスコやクラブに何年も通う者には今日感度5億%!

イギリス映画で言えば『ナック』、『さらば青春の光』の系譜で、『ディス・イズ・イングランド』や『ハイ・フィディリティ』、『トレイン・スポッティング』の要素も垣間見える。

ソウルミュージックが好きな人やクラブやディスコに青春を捧げた人には絶対必見の70年代イギリスの「DJ道」映画だ!

『女王陛下のお気に入り』、公開終わる前にあと1、2回見ておきたい。
成り上がりと中世デフォルメと変態さをさらに目に焼き付けないと。
でも、それ以外にも新作あるしなー。

『マロボーン家の掟』、貧相なヨーロッパの低予算スリラーだったなー

『キャプテン・マーベル』3月15日公開 初見 ② 

飛行やロケット砲のような炎、スーパーパワーといった終盤のヒーローのスーパーアクションの痛快さは当然の面白さとして、
キャプテン・マーベル=ヴァース=キャロルの記憶を辿る物語がSFチックさとサスペンス/ミステリーになっていて、他のアメコミ映画とは一線を画した面白さがある!
その記憶の見せ方も時には断片的で負の記憶のフラッシュバックのようにも見せ、そこに共感とリアリズムがある。
また、設定年代の1989~1995年のアメリカにも懐かしさとそれらしさがある。パイロットのエピソードのシーンに『トップガン』の地上シーンみたいに見えるのもそれらしいし、ヴァースのラフなスタイルにグランジと呼ぶ辺りも90年代らしい。ちなみに着ているTシャツもナインインチネイルズと抜け目ない。

また、ヴァースが宇宙戦士のスーツ姿のままアメリカンの街中を歩く姿がなんとも滑稽で、『クロコダイル・ダンディ』のSF版っぽい笑いもある。

『キャプテン・マーベル』3月15日公開 初見 

原作「キャロル・ダンバース」「キャプテン・マーベル」と「アベンジャーズ」シリーズとしても「アベンジャーズ・ゼロ」とか「ビフォア・アベンジャーズ」に当たる作品で、アメコミアクション映画史上1、2を争う捻りが効いた脚本とコメディセンスを持ち併せた超傑作!!!!

ブーリー・ラーソン演じるヴァース(/キャロル)の時空を往来する物語と宇宙列強のクリー帝国とスクラル帝国の壮大な争いを掛け合わせ、地球=C-53でバトルを繰り広げる。
映画のテーマに“女性”“記憶”“直感”“マイノリティ”がある。公開前はこの“女性”がやたら強調されるマイナスイメージがあったが、これさえも映画の一つの味になってる。『マンマ・ミーア!』や『マーガレット・サッチャー』的なものは感じられるが、そこは必要最低限に留め、『ワンダー・ウーマン』に勝るとも劣らぬ女戦士の作品として楽しめる。

それと“記憶”というのがストーリーの中で一つのキーワードとなるが、『スター・ウォーズ』、『ブレードランナー』、『ゼイリブ』的な世界観やオマージュなど見ている映画ファンの記憶を揺さぶる作りになってる。

『ROMA/ローマ』(2回目) 

雑に言えばメキシコ版『ALWAYS 三丁目の夕日』。吹き抜けの二階建てで部屋がいくつもあって、女中2人に運転手と思われる下男1人で主が医者の家庭、といわゆるブルジョワの家庭を描いてはいるが、主人公の女中クレオの目線なのでメキシコの方にとってこの映画に映る物はレガシーでありノスタルジーであろう。
何よりも凄いのが1970/71年の風景、雰囲気の再現である。モノクロでワイドに広がる1970年のブルジョワの家庭の風景や市街地、舗装されてない郊外の風景から醸し出されるその時代の雰囲気はその時代を再現した作品、さらにはその当時の映画よりもびんびんに感じとれる。

女中クレオの恋や妊娠、旦那の浮気を知る妻など、全体的に女性目線のストーリーで同じくアカデミー賞を争った他の作品と比較しても淡々とした作りではある。

冒頭とラストカット(エンドロール)が地面と上空で対比になっているなど映像で見て色々と感じさせる作りになっている。

『スパイダーマン:スパイダーバース』2回目② 

実写であれ、アニメであれ、スパイダーマンにはスパイダーマンの基本の型があり、そこさえ押さえておけばアニメ/実写問わず高い水準の作品が出来る。

その中で一つ拘りが見えるのがマイルスや各スパイダーマンがビルからビルへ飛び降りるシーンで、あれを難なくこなすのがスーパーヒーローの第一の条件な気がする。
スパイダーマンでなくても『キック・アス』や『エイトレンジャー』にもある描写で、今回はそこに『キック・アス』っぽさがあり、ある意味アニメならではのシーンでもある。

『スパイダーマン:スパイダーバース』2回目 

スパイダーマンのストーリーの基本をブルックリンの黒人の世界観に反映させ、これに5つのパラレルワールドのスパイダーマンが力を併せてキングピン率いるヴィラン軍団と戦う。

マイルス・モラレスの黒人で透明になる能力を持つスパイダーマンというだけでも新しいが、複数の、それも男女・時代・ロボット・動物を問わない自由な作りのスパイダーマンの共闘は斬新である。

その中で、グウェンやメイおばさん、オリヴィア・オクタヴィアス/ドクター・オクトパス、ペニー・パーカーといった女性キャラが目だつスパイダーマンでもあった。スパイダーウーマンになるグウェンも新鮮だが、女性版のドクター・オクトパスも斬新だが原作には二代目が女性だからそちらのバージョンか。

黒人や女性などあらゆる人種・性別をクロスオーバーさせたスパイダーマンは実に現代的である。

『運び屋』2回目② 

そしてやはりインターネット、携帯電話、スマホの中毒に対する何かを常に言いたげな映画である。
何かトラブルがあってもスマホに頼らなきゃダメかい?というイーストウッドの皮肉やメッセージがバリバリ。
だが、その点についてはもう一つ追いきれていない気もする。

それともう一つ、やたら外に対する行動や人との接触にのめり込むアールの姿にアナログなソーシャル・ネットワークと見られなくもない。それがアナログであるかネットであるかの違いはあるが、これにのめり込むことで失う何かを感じとれる。

花作り、約2日がかりの運転仕事、警察のかわし方、仕事成功後にやたらと行うパーティーなどクリント・イーストウッドの「インターネットの糞ったれ!こちとらアナログじゃい!」びんびんな映画である。

『運び屋』2回目 

思えば思うほど、
アール・ストーン=クリント・イーストウッドにダブる。
家族と居る時間をおざなりにして花を育て品評会で周りから称賛されるアールだが、その花を「映画」に、品評会を「アカデミー賞」と考えればかなりしっくりくる。奇しくも冒頭のシーンの2005年にイーストウッドも『ミリオン・ダラー・ベイビー』でアカデミー賞を総なめした年だ。

後半のアールと病床のメアリーとの一時も『ミリオン・ダラー・ベイビー』の後半部を匂わせる構図だし、ラストの潔いアールの決断もまた『ミリオン・ダラー・ベイビー』を思い起こす。

要は金では買えない時間や家族との一時をテーマにし、それと対極の位置に仕事、お金を置いている。

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