Kaathal – The Core (Malayalam/2023)をオンラインで。 

ジヨー・ベービ新作でマンムーティ主演・製作のLGBT系映画というので怖いもの見たさで。田舎町に住むマーチュとオーマナは19歳の娘のいるローマン・カトリックの熟年夫婦。マーチュは左翼政党に推挙され地方議会の補欠選挙に立候補する。しかしほぼ同時に妻のオーマナは離婚裁判を起こす。インドのヒンドゥー・クリスチャンの離婚には裁判所の手続きを経る必要があり、本人の同意のみでは離婚できない。立候補したマーチュには不面目極まりない事態で、周りも困惑する。そして離婚裁判はマーチュがゲイであることを容赦なく炙り出していく。LGBTと言ったって誰もがビキニのマッチョじゃないし、耽美系美青年でもない、当たり前のことをマンムーティの演技によって前面に押し出した。裁判中に弁護士が言う「インドでは同性愛者の8割が異性愛者と結婚している(そして不幸な家庭を生み出している)」と言うのが本作のコアか。そしてそれを行っていたのはマーチュだけではなく父もそうだったかもしれないということが暗示される。妻の解放は夫の解放でもあるというのが美しい

Meiyazhagan (Tamil/2024)をNTFLXで。 

舞台はタンジャーヴールと、そこから30kmほど離れた小村ニーダマンガラム。1996年に少年アルルモリは心ならずもタンジャーヴールの先祖伝来の家を出て家族とともにチェンナイに移り住む。家族はトラブルにより家を手放さざるを得なかった。2018年のチェンナイでアルルは教師(あるいはコーチ)となり、所帯を構えて暮らしている。年の離れた従妹の結婚式に招待されて20年以上ぶりにタンジャーヴールを訪れるアルル。式場で親戚の若い男に親しげに声をかけられるが、誰なのか思い出せず、誰何するタイミングも失って若い男と長い時間を過ごすことになる。『’96』で省略されたヒーローの突然の引っ越しのモチーフから発展させ、全く新しい作品が生まれた。プレームクマールらしいノスタルジー、繊細な言葉のやり取りと心理描写だが、恋愛要素をほぼ剥ぎ取り、より一層文芸的な雰囲気になり、『Nanpakal Nerathu Mayakkam』を思い出した。周りにある全ての人間と動物を愛してやまない天使のような存在でありながら、最後まで謎めいた雰囲気を保つカールティが見事。

Aavesham (Malayalam/2024)をオンラインで。 

「Neram」「Jigarthanda」でのボビー・シンハーに続く愛され極道の誕生と言っていいか。

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Aavesham (Malayalam/2024)をオンラインで。 

バンガロールの工科大に入学したケーララ人若者3人組が、度を越したラギングに遭い、上級生に復讐をしようとする。3人はローカル酒場を回って極道を探す。そこで出会ったランガはエキセントリックなドンで、母との誓いにより今では自分で暴力を振るうことはないが、それ以前には殺人マシーンだった武勇伝を持つ。ランガは3人を気に入り、酒・煙草・住処・女をあてがうが、それは段々とありがた迷惑になっていく。ファハドが変幻自在。マラヤーラム語、カンナダ語、ヒンディー語,英語が入り混じる。笑わせるためのダンス。アクションもなかなかにキレがある。並外れた武勇伝はウソだろうと思わせておいて本当に強いとか、ラギングの上級生が小男だとか、色々うまい。誕生パーティーでのデカ包丁はVikramのスーリヤのあれか。終盤では否応なくクンバランギ・ナイツのファハドを思い出す。喫煙・禁煙注意のバナーがずっと画面に出ずっぱりなのが風刺の域に達している。学生たちのシーンでややダレるが、ファハドが出てくるシーンはすべて目が離せない。ランガの右腕役のサジン・ゴープも良かった。

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