『ザクロの色』The Color of Pomegranates (USSR-1969) をBDで。 

これを見たくてBD再生環境を整えたようなものなのに、心の用意ができずしばらく放ってあって、やっと見られた。30年ぶりぐらいか。ズル剥けのインド映画に鼻下まで浸かった自分が、本作の中二病大爆発に再びまみえてどんな化学反応を起こすか気になってたけど、ただもう静かな瞑想的な時間を過ごせた。全ての芸術映画の頂上に君臨する一作、全ての映像詩的作品はこれの後追い。回顧上映の機会は何度かあったけど、観るために色々ハッスルするのが嫌で足を運んでなかった。もうこの先はこのBDを繰り返し見るだけでいいような気がしている。『ザクロ』と言ったらソフィコ・チアウレリだけど、彼女が登場する前の幼年期の部分が映像としては最も美しいものだと思う。サヤト・ノヴァ物語は古譚の世界だと思ってたけど、ライナーノーツを読んだら18世紀の人だと。そんなに「最近」の人だったとは。それにしても、アルメニアという一国のイメージが自分にとってはこの作品しかないというの、凄いことに思える。これ以上色々知ろうとしない方が良いような気がしてる。

『用心棒』(1961)をDVDで。 

偶然に始まった夏の黒澤・三船祭りもこれでいったん休止。前世紀に初見した時には思い至らなかったけど、これは時代劇・剣戟のモダニズム化の試みなのだな。洒脱な音楽と切れ味のいい編集とで、スタイリッシュな侍コメディを作るという。そしてヴィジュアル的には、同じころ萌芽し始めていた劇画のヴィジュアルを先取りしている。クライマックスの対決場面で、仲代を中央にした悪役が雁首をそろえる場面などが強烈に劇画を想起させる。絵柄優先の演出の一方で、刀で切られた人間が「痛いよお」と叫ぶようなヘンテコなリアリズムもある。インド映画好きとして眺めると、やはり本作の三船がパワン・カリヤーンを魅了したのであろうことがよくわかる。懐手で顔を顰めながら顎を擦るあの仕草、パワンは時々意識してやってるように思う。絶対に鏡の前で三船の真似の練習してるに違いない。eigadon.net/media/O5xdeFgWAZMw

Loev (Hindi - 2015) をNTFXで。 

全く予備知識のないところにポスター一枚でイチコロになった。来れのためにNTFX加入したようなもの。そして期待を裏切られなかった。三人の男のゲイロマンス。っしかしカミングアウトだとか家族との緊張とか、よくあるモチーフは全くない。普通に考えたらありえない微妙に揺れ動く三角関係を説得力をもって描く。MH州のロケ地には行ってみたい。 eigadon.net/media/N6oc14-gLany

DVDでBaaghi(Hindi - 2016)を見る。虚無的なまでのC級作品なのになぜか現地レビューや日本人ファンでこれを評価する人がちらほら見受けられ、大ショック。
eigadon.net/media/f-7EH7Hy0IiQ

川口スキップシティでTake Off。力のこもった佳作。ラージェーシュ・ピッライの追悼作品だが、RP本人のものよりも手堅くできてる気がした。マラヤーラム映画界の貧乏さを感じさせない迫力ある戦闘地域の描写。eigadon.net/media/vB5p6PdWBXm7

お土産に貰ったDVDでJomonte Suvisheshangal を見る。Jomon's Gospelsというタイトルの意味は分かるような分からないような。
eigadon.net/media/4I_I731m8hvS

久しぶりに何をどうしても再生できないDVDに当たってしまった。このANGELというレーベル、字幕も杜撰だし、総じて低品質。
eigadon.net/media/7Mrax9yqMTin

Hirak Rajar Desheを見終わる。例によって女性が登場しない児童映画。不思議だ。
eigadon.net/media/STszeQyBtY_G

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