悪女
犯罪グループの殺し屋として成長したスクヒ。その彼女が国家組織に身柄を拘束され、10年後の自由と引き換えに国家専属の暗殺者となる物語
ニキータの要素がわりと多く見受けられるので、韓国版ニキータという感じかな?
オープニングのPOVは斬新で好きです。予告でみていたので初見ではないけど、逆にこれがあったから本編みたくなったので。
ゲームでFPS体験してると画面酔いは慣れてるけどPOVの最大の特徴の手ブレがね。酔う人はよいますよね。これ。でも、臨場感というか主人公への没入感は俯瞰で鑑賞するより強いイメージがあるかも。
アクションもド派手で見応えがあるのですがバイクのシーンで既視感あったのでなんでだろう?と思ったら「殺人の告白」の監督さんだからか。終盤スクヒが来るまで追走するシーンもこれまた斬新で面白かった。
格闘シーンよかったけど、、斧はあかん。斧は怖い。。銃はいいけど(←よくない汗)斧は、、痛いじゃん。。
ペンタゴン・ペーパーズ
ベトナム戦争を終わらせるため、機密文書をリークし、それを告発する新聞社の物語(実話)
ワシントンポストの視点から描かれる。メリル・ストリープはこの新聞社の社主であるが父と夫が残した社を引き継いでいるという立場ゆえ、社内でも軽んじられている。この時代の女性が労働に社会進出することへの影響も少なからずあったのだろう。前半は自信のなさが現れており、掲載を決断した瞬間から社主としての自信と覚悟の切り替え素晴らしい。メリルはやっぱり見応えのある女優さんででてると安心するな。
しかし、日本のメデイアの稚拙さにうんざりする。特にテレビ。芸人の司会にタレントのコメンテーターに繰り返される不倫報道。私はBBCみたいなニュース番組がみたい。。でもこれは視聴者も悪いんだろうな。見る側も稚拙さゆえ政治や社会より不倫の方が盛り上がるのだから。
ゲットアウト
ホラーといってもスプラッターやスラッシャー系ではなくスリラー系。
コメディタッチも交えつつリベラルへの皮肉も込められてる気がする。
未だに根強い黒人差別を題材にしつつ、色々な映画のインスピレーションごった混ぜで相当な映画マニアじゃないと元ネタ拾えない。
そのくらにエンタメとして仕上がりは素晴らしい。
何度か出てくる鹿は何かの見立てなのか?綿で危機を回避というのは、やっぱり黒人の労働奴隷といえば綿花だったからに対するメタファーなのか?そうすると紅茶も?伏線がたくさん散りばめられてて一回見ただけでは追いつかない。何度かみて初めて理解できる作品類かな。
昔みたER(ドラマ)で黒人女性看護師がいったセリフが今も突き刺さってる。「差別は黒人に限ったことじゃない。黒人だって白人を差別してる」すごく、はっ!としたんだよね。一方方向でしかみていなかったことに。
日本もアイヌや穢多非人の出自に対する差別は根強く残ってる。ちゃんと考え続けなければいけないな。
タイトルも捉え方も色々できる作品。直接的な頭の中かから出て行け!とも読めるしとても面白い。おススメ作品です。
スリービルボード
やっと見れた
ミルドレッドは己が吐いた言葉にずっと呪われたまま。いくら他者に宥められても自分で呪いをかけた以上、その呪いを解くのもまた自分しかいない。
母親のミルドレッドの視点を通して描かれるものの、観客さえも頑なに拒む感じが閉塞感をより強めてる。ただ重いだけではなくユーモアも所々にあるのが救いだ。
昨日の敵は今日の味方とはよく言ったものだなと思う。結末ははっきり描かれない。そう、殺そうが殺すまいが結末はどうでもいい。きっちり描かないからこそ何度も繰り返す喪失と再生。とどのつまり自己満足でしかないのだから。
ディクスン、、もうバカすぎて中盤まで何度君をバカなのかな!?と罵ってしまったことか。火傷してからのディクスンこそちゃんとした警官だったよ泣
そして息子がいい子だった。ここで息子が下手にヤサグレてたらイライラしちゃうところだった。周りのキャラは多い方だが主張の配分がいい塩梅で、ミルドレッドに集中できたのが個人的には見やすかった。
ウィンド・リバー
新人捜査官とベテランハンターとのコンビも、犯人や動機も何一つ目新しさはない。構成も非常にシンプル。
広大な土地でありながら、雪山という閉鎖的で非常に厳しい環境で密室を作り上げたことで集中させることがうまいなと感じた。
先住民保留地については昨日今日で他国の人間が語れるほど歴史の浅いものではないため言及はさけるが、問題の根底は人種差別だけでないように思う。人間の本能的なメカニズムとかも影響しているのかなぁと。
だいたいこの手の話には必ずレ○○がつきものだが、死んでしまったかもしれない状況でよくおっ○つね?(口悪くでごめんなさい)それどういう心理なの?男の性欲ってどいう仕組みなのか理解できないんだよね。こういう描写ばかりの創作物って。むろんこの私個人の視点ご偏っているのはわかってます。
でーーもーー男に生まれたというだけでなんでそんなに偉そうなのか。お前の努力じゃないやんけ。エレベーターの開閉ボタン女がやるもんだと無意識で思ってるおっさんとかな!(これはもうただの愚痴)
重さよりもとても苦味のある良い作品でした。
とりあえず、新人だからってドアの前に立つな。
96 (Tamil - 2018)をオンラインで。
やっぱり年間ベストは大晦日の最後の瞬間まで決めるべきじゃないと確信した。VJSの童貞コメディみたいな寸評をちらりと耳にしていたけど全然違った。絶対に結ばれることがないことが分かっている恋人たちが、間近に迫った別れの時を前に対峙するという王道の悲恋もの。VJSがアクションやコメディなしの恋愛ものをやるとは。トリシャーは沈痛なストーリーラインが本当に合う。メトロ、高架道路、空港といった都市特有の地物が夜に帯びるしみじみとした寂寥感。街を行きかう、一切の干渉をしないない無関心な人々。『慕情』『ディーヴァ』『Anand』等々の過去作品のそぞろ歩きシーンの数々が脳裏をよぎる。あれこれ漁ったレビューの中で、たったひとつだけ「見合い婚を称揚する相も変らぬ保守性」みたいな評言を目にしたが、それはちょっと違う。多分この評者は二人が結ばれないフラストレーションを思わずこう表現したのだと思う。冷静に考えればこのカップルは30代の半ばで、まだ老成には程遠いはずなのだが、そこには諦念や甘酸っぱい追憶があり、それでも幾つかの瞬間に堰を切って溢れようとするものがある
ザ・ギフト
シカゴから引っ越してきたサイモンとロビン夫妻。買い物中にサイモンの高校時代の同級生ゴードンと再会したことから始まるスリラー映画
高校時代についた一つの嘘から取り返しのつかない事態となる。
この頃からサイモンの人を貶めるサディズムは形成されたのかと思うくらにすげークズ。
最後のギフト‥それはサイモンがちゃんと過去とむきあってたら、こんなことにはならなかっただろうに。。
疑惑という形でギフトを贈ったゴードン
観客にも真実はわからない。
いったいどちらなのか。
誰にでも忘れたい過去はあるけど、過ちを犯したのならしっかり向き合わないといけないなと思う映画でした。
じゃないと突然池に鯉を放たれて勝手に鯉を殺されてしまうもの。(←そこじゃない‥)
I, Tonya史上最大のスキャンダル
アメリカ人として初めてトリプルアクセルを成功させたトーニャ・ハーディングの伝記映画
DVや貧富の差を肯定するつもりはなくこうした映画を面白いと表現していいのか悩むが、真実か否かは別とし映画とというエンタメとしてはポップでコメディっぽく仕上がっており面白かった。
フィギュアにおいて技術点や芸術点とは別に容姿についても得点に現れているように昔は感じていた部分がある。伊藤みどりさんがそうだったように。可憐さ、すらりとした手足に身長、本能的に守ってあげたくなる氷上の妖精を求めているというより、そうでなければからないプレッシャーみたいなものは存在してたように思う。トーニャには何一つ当てはまらない。
どんなに努力しようが決して手に入らないものがこの世にはある。持たざる者である彼女が認められるにはトリプルアクセルしかなかった。
彼女は冒頭で母親がいうようにずっと甘ったれの4歳児のままだ。同情の余地はないが暴言や怒りは弱い自分を守るための唯一の手段という点については共感できる。
しかし、アリソン・ジャネイの豹変ぶりに全く気づかなかったよ。
ザ・リング リバース
原作者である鈴木光司がリメイクされた「リングシリーズ」の中で、最も原作に忠実と言った作品がこちらとのことで期待してみたんですけどね。。
んーーどうしたものか。。
私は好みではなかったな。
よかった点は蝉の大群とラストの映像拡散のところぐらい。。
薄暗い映像に呪いを解くため奮闘するあたりは原作の雰囲気を出してるとは思うんですけど、いかんせん時間の感覚がない。
そのためルールである7日間の緊張が薄れちゃうんですよ。
後半になると盲目キチ司祭とのバトルがじまっちゃうし。
貞子さんや伽倻子さんよりサマラさんの呪い若干薄めじゃありませんこと?
冒頭に飛行機のシーンもってきたものだからてっきりそっち系でいくのかと勘違いしたのがいけなかったかな。
あ、でもコックピットのモニターからもサマルさん出てこれるんですね。
それは素晴らしい。
いまだかつて貞子さんも伽倻子さんもそれはないからいいですよ!
それに液晶テレビにも対応してるサマルさん!
続編ないようですがぜひ次回はApple Watchに対応されることを期待してますね!
インシディアス最後の鍵
インシディアス4作目であり時系列だと1の前?いや序章の前だったかも。
最後の鍵〉序章〉1〉2の順でいいのかな?自信ない。。
家に幽霊がでるとの依頼が舞い込むが、なんとそこはエリーズの生家だった。
子ども時代にエリーズが解き放ってしまった悪魔とは?霊能者エリーズの過去が明らかに。
相変わらず驚かせ方が好きだなー。
まさかそういう展開とは思わなかった。
ビビりながらの鑑賞でした。
あぁ怖かったよ。
タッカー&スペックスのコンビも健在。
タッカーのライトに対するこだわりもよかった。
闇には光が必要だものね。
私もメガネにライトつけてほしい。
シリーズに欠かせない絶対死なないマンの2人がいるとやっぱり安心する。
でも、今作は怖さだけではなくてエリーズの過去が明らかになったことで、ラストは泣いてしまった。
いつの時代もかーちゃんは最強だよね。
インシディアスシリーズ見直そうかな。