『スパイダーマン:スパイダーバース』初見
非常に斬新なスパイダーマンだった!
主人公のマイルスとその家族、生活環境、文化が黒人かつ黒人の感覚で、あらゆる意味で“黒い”スパイダーマンになっている。
加えて、今回アニメーション化になった最大の要因はパラレルワールドを活用したSFになっていて、
恋人MJがいる正当なスパイダーマンから、
女戦士のスパイダーマン(スパイダーウーマン?)、
はたまた少女漫画風や
タツノコプロのブタ風など、
あらゆる次元からそれぞれの次元のスパイダーマンが集結し、そのスパイダーマンユニバースとヴィラン軍団というバトルを展開。
これまでに60年代のテレビアニメ版やサム・ライミ版、アメージング版、トム・ホランド版と何度も何度も微妙に設定を変えてリボーン、リブートを繰り返した結果、漫画内でスパイダーマン軍団を作るという形になり、これまでにないスパイダーマンを見せてくれた。
肝心のマイルスの成長の遅さというかどん臭い性格と、中盤のエピソードの広がりから、脚本に若干の散らかりがあるのが残念。
それでも終盤はキュッと締め、エンドロールやエンドロール終了後まで見せてくれる!
『アリータ:バトル・エンジェル』(初見)③
アリータ以外のサブキャラが光る。
アリータを蘇らせたサイバー医師イドに『イングロリアス・バスターズ』や『ジャンゴ』のオスカー俳優クリストフ・ヴァルツ。今回は悪役ではないからか、いつものようなアクの強さはないが、存在感は抜群。
イドの前妻のチレンにはジェニファー・コネリー。もう50近くになるのに相変わらず綺麗。
モーターボールの支配者ベクターには『ムーンライト』や『グリーンブック』で存在感抜群の黒人俳優マハーシャラ・アリ。今回はやや悪役よりの役だけど意外にもハマっていた。
巨大なサイボーグのグリュシカ役の人、『がんばれ!ベアーズ』の悪ガキで、『リトル・チルドレン』やリメイク版『エルム街の悪夢』のフレディ役のジャッキー・アール・ヘイリーでなかなか良い悪役っぷりだった。
グリュシカ以外の目立つキャラはだいたい生身の人間役に配置されていて、サイボーグと生身の人間の違いや逆にサイボーグが人間とボーダレスな辺りも見せるのがこの映画の見せ所でもある。
『ブレード・ランナー』の雰囲気のようで『スター・ウォーズ』の市場のような町並みも独特。
『アリータ:バトル・エンジェル』(初見)①
非常に心地好いサイボーグ少女/レディーによるアクションと『メトロポリス』、『エリジウム』、『ハンガーゲーム』に通じる下流階級のディストピアの世界観を大いに楽しむ映画だった。
大きな目の少女アリータの目は『ビッグアイズ』に出てくる少女の目みたいたが、それ以外は戦闘・格闘技にポテンシャルがある少女で、スピーディーで小さい身体を上手く利した動きはクンフーのようなジークンドーのような動きで、殺陣師がいいのか各アクションシーンが良く出来ている。敵方サイボーグのグリュシカも悪くないし、ボーイフレンド的なヒューゴとのサイボーグと生身の人間の恋も悪くない。
監督のロバート・ロドリゲスらしい描写は人間にサイボーグの腕や足が取り付けられている所や武器人間のような敵方サイボーグの描写にあり、まさしく彼の真骨頂だが、スケールの大きな作品の作りと奥行きがある世界観は製作総指揮のジェームズ・キャメロンならではの世界観と見れ、お互いに仕事をしたというか力が発揮されている。
ガメラ 大怪獣空中決戦
ガメラシリーズは初めて観た。結構笑えるのねコレ。
所々でご飯を吹き出しちゃう展開はあるんだけど・・・サスペンスの見せ方が上手い。だから、ちゃっちい部分があまり気にならない。やっぱ映画は監督の編集次第だよな。
あとこの映画が上手いと思うのは、そのご飯を吹き出しちゃう展開をうまくギャグとして消化してるところだと思う。
多分怪獣ファンじゃなくても、映画好きな人ならソコソコ爆笑できると思う。突っ込んで!!!と言わんばかりに、登場人物がバカである。そして多分意図的にそう言う演出してると思う。
言うまでもなく特撮も良いと思う(僕は特撮のアレコレについては、正直よくわからない)
ガメラは正義の味方!怪獣ファンなら胸熱間違いなしですね。とても良い映画でした。
『女王陛下のお気に入り』三回目②
最近で言えば『エリザベス』、『エリザベス ゴールデンエイジ』や『ヴィクトリア女王 世紀の愛』みたいな糞真面目な史実ドラマ映画とは違い、鞭打ち刑や糞尿まみれの泥、森や娼館でのレイプ/セックス、舞踏会での奇抜な踊り、畳敷きの廊下、裸のおじさんに柿をぶつけるゲームなどファンキーなシーンに見とれつつも、本質のアン女王を巡るナンバー2と成り上がり側近のし烈なバトルを見る。
『エリザベス』のケイト・ブランジェットとは違い、オリヴィア・コールマンのアン女王は痛風持ちでデブデブでワガママで理不尽でこれでもかと言わんばかりの醜さ。
その構図がダメダメYouTuber syamuを巡る中日帽子や日大syamuサーのカズナリの代理人戦争に不覚にも当てはまってしまう!
ぐだぐだな女王→syamuに
やや有能なナンバー2→中日帽子、
横やりで女王をそそのかす第三の女→日大syamuサーのカズナリ……
不思議なぐらいぴったりでワロタwww
『女王陛下のお気に入り』三回目
この映画の本質はエマ・ストーンが演じる没落貴婦人アビゲイル・ヒルの成り上がりにあり、女性版『バリー・リンドン』と言っても過言ではない。
女王が絶対的に君臨し、女王の幼なじみ兼側近のサラや軍の上層部、政治家といったいわゆる貴族階級と侍女、女中、立哨する警備兵、娼館の娼婦など、徹底的に階級社会を見せる。『ゴスフォード・パーク』のような階級の差を見せるがそこからサスペンスの要素を引き、『バリー・リンドン』の成り上がり泥々人間ドラマと『マリー・アントワネット』のデフォルメ王室ドラマをミックスした感じである。
完璧主義の出来る側近のサラの隙間を縫うようにアビゲイルが要所要所で木下藤吉郎(豊臣秀吉)の草履温め作戦……いや足のマッサージと見せかけてクンニ作戦ような戦術でアン女王のハートを鷲掴みする。
この作戦やアビゲイルのオキニのイケメン大佐もアン女王を取り込んでゲットしたり、サラを貶めるある仕掛け、そしてあらゆる物を手に入れた後のアビゲイルの放漫さなど、人間の欲望や貶めるダーティーさなど心地よいぐらい人間の汚さを描いている。
これが『女王陛下のお気に入り』のエンディングでかかる。最高のカタルシス・エンディング・ソング!
Skyline Pigeon by エルトン・ジョン
https://open.spotify.com/track/5MimWt53Ukh0gcv7mC0Rnx?si=uKgDkM-wTOCW1eXO04v75g
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