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どうしたって『狼のシンジケート/ダーティ・エディー』(エディ・コイルの友人たち)が見返したくなるところですが手元にDVDがありません!

どうかベン・アフレックがポール・トーマス・アンダーソン側の監督になりませんように…。

『夜に生きる』。陰惨で最高。 

出目と宗教に対するアウトローの勝ち目のない闘争を描くノワール版『エルマー・ガントリー』。

タイトルの「夜」を連想させる黒や闇より、KKKが火で照らす闇夜の光と聖に目覚めたエル・ファニングの純白の衣装が痛々しい背中と共にグロテスクな「秩序」を浮き彫りにする。白日の元に生きる俗世の禍々しさを見ていると、本作の夜はむしろ安全地帯に思えてくる。

考えてみれば大義の基の戦争を、身をもって仮初めの産物であることを知った男の物語なのだからこれは当然。『ザ・タウン』から更にシャープになった壁や車体への損壊描写への異様なまでの拘りが見えるカーチェイス&ガンアクションも、本作が描く「昼に生きる」世界の禍々しさの前には牧歌的にすら映る。

ギリギリ娯楽作の体裁を保ってきた流れで取ってつけたように起こる惨劇も、白々しさよりどうしようもない縁のようなものを思わせて恐ろしく感じたり。二組の父子の絆が生む惨劇と救済(『ゴーン・ベイビー・ゴーン』だ!)を経て来るべき大戦を「そんなもの無意味だ。起こるはずがない」と評して終わるラストの陰惨さは『ミスティック・リバー』並に重い

アムモ98(心霊パンデミック)ブロードウェイ(本呪)アット(封印映像)がそれぞれ新しい活路を見出して心霊動画作品も新たなフェーズに入った感がある。

気がかりなのは新シリーズの『配信できない 警告動画』(現在2まで)が今一つな仕上がりのマジカルだな。『絶恐霊障動画 闇編』の人間vs霊?クンフー対決路線のような度肝ぬかれる作品を送り出したメーカーなので何とかこちらも頑張ってほしいものです。

『封印映像28』の天狗は造詣も登場の演出(音が良い)も凝ってて良かったですね。ぎりぎりコントになってないさじ加減の妙。

バーバー さんがブースト

封印映像というやりすぎな心霊現象が特徴の投稿映像形式ホラーの新しいやつを観ていたら、ついに天狗が出てきた。

『ピーチガール』

狂言回しで観客の憎まれ役である永野芽郁が一番魅力的で完全に山本美月らを食っている。

むしろ彼女に翻弄される山本や真剣佑(本当に何を考えているか分からず怖い)の方がどうでもよく見えてくるのは如何なものかww その点で伊野尾慧はちゃんと作品に痕跡を残す珍演を見せてるから流石だ。

海や帰宅路に祭りとロケーションは良い感じ。この手のティーンムービーはロケーションで如何に画と展開を決めていくかが重要だからな~。

心霊DVD『封印映像28 幽霊アプリ』

秀作。天狗と人型染みという古典的妖怪要素(染みといえば化け猫伝説)を繰り出してきた所が面白い。

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』や『妖怪カメラ』のフォロワー的な側面もあるだろうが「エレベーター」など非妖怪ネタも良い感じの演出(持ち上げられる女性の奇妙な姿勢がヤバい!)。

スタッフ山口氏の脱力キャラはいつものこととして、本シリーズの顔であるジョン・クロウのf完全燃焼気味な離脱オチに「?」。なんか次回に繋がる思惑でもあるんだろうか?

DVD『フリービーとビーン/大乱戦』

人種などへの偏見に満ちた発言を繰り返し、相棒のアラン・アーキンにも容赦なくヒスパニック系への偏見をぶつけるジェームズ・カーンがクライマックスの窮地で放つ「アミーゴ」の一言。締めるところ締めるアクション・コメディなんだよな~。

怒涛のカーチェイス前に描かれる二台のエレベーターを使った下降高低差銃撃場面が素晴らしい。アクションはやっぱ高低差の構図が大切なのよね。

容赦ないバイオレンス描写でも有名な本作だが二回繰り返されるトイレ銃撃場面は、きちんと相手が銃を握ろうとしてから主役コンビの銃撃が描かれてる点はもっと注目されて良い。町山智浩の本作の評価は大分バイアスが強いので要注意。

『Casa dell'amore... la polizia interviene』こと『Police raid the house of love』

これに比べたら『イザベルの呪い』も『Mania』もポルセリ入門編(ナニソレ?)に思える人骨考古学ニーチャンネーチャンたちの誘拐&悪魔儀式目撃受難劇。無理やりまとめたけど絶対ストーリー把握出来てない!英字幕で見てるからとかそういう問題ではない!!

自傷行為での性的興奮と三すくみの関係性への執着をレナート・ポルセリの作家性と取ることも出来るが、そんな考察してるとあっという間に一部で伝説的な鎖と“梯子”の攻防戦が始まるから思考停止するしかない。やたらと子羊や鶏が画面を跳ね回るのも狂ってる。

italo-cinema.deのレビューにあるとおり、本作が劇場で公開された事実があるとはとうてい思えない。『Mania』とかと一緒にBD出してほしい。

やっぱ最高だわ『ヨーロッパのある都市の警察のシークレット・ファイルより』。

『スチュアート・リトル』、『エアベンダー』、『アフター・アース』辺りをちゃんと評価した上での『スプリット』評が読みたい。

これは『ヴィジット』の時も思ったんだけどさ~

ルービンとシャマランに関連つけるとウィリアム・ピーター・ブラッティが浮かび上がっくるからまた面白い。あっち側を信じてる同市であの世ドキュメンタリーに二人で出てる点とか『ジェイコブス・ラダー』と『トゥインクル・トゥインクル・キラー・カーン』の両ファンにとってはたまらないものがある(『シックス・センス』のBD特典で見れます)。

ルービンは『デッドリー・フレンド』 や『ジェイコブス・ラダー』みたいなホラー路線に『スチュアート・リトル2』みたいなファミリー仕事が飛び込んでくるから面白い。こじつければ霊繋がりで一作目の脚本やったシャマランとも繋げられるしね。

バーバー さんがブースト

ザッカー『ゴースト/ニューヨークの幻』(90)についてブログに書きました。
blog.livedoor.jp/hktsunagetemi
というかほぼ脚本書いたブルース・ジョエル・ルービンの話です。いかにしてルービンはアカデミー賞に辿り着いたのか?

『牯嶺街』見て「女が悪い」という言葉が出てくる荒井晴彦って、やっぱスゲーよなと自分で再見して改めて思った(映芸編集後記より)。勿論、悪い意味で。

『牯嶺街』の暗闇日本刀殴り込み場面は『悪の力』ラストの暗闇銃撃戦の大規模チャンバラ版って感じで「そりゃスコセッシもお好きしょうよ」と思うのであった(それだけじゃないだろうけどさw)。

『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 4Kリマスター版』

張家に買い物に来る度に因縁つける店主のオッサンが酔っ払って川に落ちたのを小四が助ける場面に泣く。直後に小四が何をしようとしていたのかを考えても、やっぱラストのあり得たかもしれない(でもあり得るはずがない)可能性を示してるようで…。

しかし5年以上の月日があったとはいえ『恐怖分子』にあったドヤ感がワンカットやロングショットからほぼ消失してるのが本当に驚かされる。この編集も含めた絶妙な抑制をどこで見出したんだろう?

バーバー さんがブースト

35mmフィルム撮り長廻し5本勝負という若手らしい大胆不敵な試みがユニークなL.A.舞台のネオノワール、ジョン・ホークスがしがない探偵演じるハウク『TOO LATE』
15)、Netflix題『手遅れの過去』のブログ記事を書きました。
blog.livedoor.jp/hktsunagetemi
夫人が下半身丸出しで出迎えるのはなぜか?

DVD『デリリウム』

冒頭の被害者、加害者、目撃者(店主の下品な表情のアップ!)の示し方とかストーリー上、必要なカットを撮ってるだけなのに心ざわつく違和感が全面に出ている異様さ。やっぱジャーロとしてもレナート・ポルセッリ作品としても異色としか言いようがない傑作だな。

ズタズタなカット割(演出というより各国別バージョン作成のための編集の作用と思われる)で描かれるミッキー・ハージティとリタ・カルデローニの妙ちきりんな夫婦会話と、相反する感情の工作を現す階段描写がクライマックスの展開を予見してる周到さに唸る。整合性無視の力技の狂気展開が評価されてる本作だが、少なくともポルセッリは感覚だけで本作を演出してはいないと思う(当たり前だ)。

事件の当事者三人が屋上に一旦集合してから地下室に向かうまでのやり取りも、ハイテンションな演技に隠れた冷静な演出プランが垣間見えて素晴らしい(階段降りの反復なんかもの凄く図式的)。

やはりこの味わいを『ジェイコブス・ラダー』的解釈で覆い隠してしまったアメリカ編集版は別物と考えたほうが良いよな(嫌いではない)。

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