タンジェリン
https://filmarks.com/movies/62984/reviews/49717829
これ最高だった! フロリダ・プロジェクトよりこっちのほうが私好みです。音楽とキャラクターの動作をうまく噛み合わせてミュージックビデオ的に切り取る演出はかっこいいし、なにせ主人公シンディとアレクサンドラの女同士の友情がたまらない。いろいろあったうえでラストにコインランドリーで身を寄せ合う姿がもう、とんでもなく可愛いですね。
フロリダ・プロジェクトもそうですが、社会から落っこちてしまっている貧しいアウトサイダーたちを、美化するでもなく、でもそのいろんな豊かな表情をきちんと映し出して魅力的に描くというタイプの監督さんなのかな。今作でもセックスワーカーや移民労働者が焦点を当てられていて、いずれも美化されているふうでもないのに魅力的でした。
ところで見ていてアレクサンドラのひとがどうにもどこかで見覚えある顔だなーとずっと思っていたのですが、桐谷健太さんにちょっと似てた気がします。
@frenchblue 私もどちらかというとそんな感じです。あのちょっとおとなしい子は少し昔の自分っぽかった気がしたけど。ムーニーちゃんもヘイリーさんももともとまるで好感は持てないけれど、でも見ていると「好感は持てない」という認識は変わらないまま愛着を持たざるを得ないし、美しいとも感じざるを得ないみたいな感覚がすごいなーと思って見てました。
フロリダプロジェクト、面白かったんだけどツイッターとかで見かける感想と私の印象がずれるなーと不思議に思ってて、でもただ単に私が子供が苦手だからというだけなのかも。私のなかで根本的にムーニーちゃんが可愛い存在として分類されてなかったので…。口も態度も悪いから「怖い子だな…」って思い、それがボビー目線でいろいろ見るうちに愛着も湧き、辛うじて「困った子だけど守らないと…」となったという感じで。見かけた感想だと、ムーニーちゃんの愛らしさとか、子供目線の世界の輝かしさとかを語ってるのが多い印象で、私にはそもそもその視点に行く素質がなかったのかも。。それでも、苦しいはずの日々を鮮やかな色彩で描く映画としてとてもよいと感じましたが。わりと褒められてるっぽいラストで私が途方に暮れてしまったのも、そのあたりの感覚の違いなのかな。
ポルト
そういえばなんだかそこかしこで字幕が微妙な気がしました。例えばIt's happening to usで「ハプニングだったんだ」みたいな訳だったりしたけど、これってそういう意味なのかな。
ポルト
https://filmarks.com/movies/75254/reviews/49139854
写真集のような美しさのポスターに惹かれて気になっていた映画。映画自体もどの瞬間を切り取っても絵になる美しい映像で織り成されています。が、それ以外に取り立てて惹きつけられるものがなくて、あまり集中できないままぼーっと眺めてしまいました。マティの衣装は可愛い。
ところでこの映画、ベッドシーンに入るときに二人が服を脱ぐスピードが異様に速くないですか? どれだけ気持ちが急いてても私だとあの速さで裸にはなれないです。もちろんずばばっと脱ぐことで二人の気持ちの高まりを表すみたいなのはよくある演出だと思うのだけど、それにしてもこの速さはなかなかない気がする。私にはいまのところこういう出会いは一度もないのですけど、私も念のために超スピードで服を脱ぐ練習とかしておいたほうがいいのかな…。
@frenchblue まあ字幕づくりやらプロモーション上の都合やらいろいろあるんでしょうね。本の翻訳とかでも契約上のやり取りとかでやたらと時間かかったりしますし。ブルーレイだったらアメリカのなら日本でも見れるから、場合によってはそちらで取り寄せても日本での公開と同じくらいかちょっと早かったりしますよね。去年のパターソンなんかは好きすぎて映画館でも見つつ公開がまだ始まって間もないころにブルーレイも買って見てました。
@frenchblue ずっと話題だったのに、けっこう公開までかかりましたよねー。
フロリダ・プロジェクト
https://filmarks.com/movies/75190/reviews/49081359
管理人役のウィレム・デフォーがたまらなく良く、また無茶苦茶な母娘も、日常の感覚からすれば決して快く思わないタイプの人々なのに、たまらなく愛おしく美しいです。ラストの仕掛けはどう受け止めたらいいのかな。私の場合はその直前で没入していたのが、異化効果で一気に引いた視点になってしまいましたが、それが狙いだったのかどうか。リアリズムがフィクションに切り替わる瞬間の、アスペクト変化みたいなのは面白いですけどね。
ドラン監督の『マミー』を思い出しました。
君の名前で僕を呼んで
https://filmarks.com/movies/69870/reviews/48667371
とにかく美しい。何が美しいって、二人の体が美しい。光も風景もときおり映る女の子の体も、ほとんど二人の美しさを際立たせるための背景みたい。そして言語的に面白い。英語とフランス語とイタリア語を相手に応じて使い分けて話していて、ひとによってはわからない言語もあったりして、それが楽しいです。
ゲット・アウト
https://filmarks.com/movies/70717/reviews/48521912
怖かった…。映画で描かれがちな「見下す」系の差別ではなく、羨み、妬む気持ちから来る差別が、一見すると善意でパッケージングされていてもなお強烈な暴力を含むことを、とてつもない舞台設定で暴き出しています。ローズさん、はじめにおでこでノックするシーンは可愛いのに…。
さよなら、僕のマンハッタン
https://filmarks.com/movies/74243/reviews/48006591
青春恋愛ものかと思ったら、いびつな家族がどろどろとした事件を乗り越えてきちんとした形を取り戻すみたいな話なんですね。音楽も重苦しいものが多く、ちょっと思っていた雰囲気と違いました。出てくるひとたちはみんな素敵だし、ジョアンナさんは、あんな風になれるものならなりたいものです。
ラブレス
https://filmarks.com/movies/74109/reviews/47810264
仕事帰りに見に行って、あまりのラブレスっぷりに慄きながら帰ってきました。それにしても映像がかっこいいですね。マンション捜索シーンだったかな、外から建物の窓と階段とを暗めの画面でとって、窓の明かりがくっきり輝いているところ、あの映像が好きでした。そういう演出なのか、なんだか全体的に音が大きくてちょっと耳が痛くなりました。
BPM
https://filmarks.com/movies/74103/reviews/47433273
私はこういう攻撃的な活動団体が好きではないし、その気持ちは映画を見てもまるで変わらない(むしろターゲット側への同情を強めた)のですが、でもそういうことではないんだろうなと感じました。別に効率よく社会を変えていきたいとか、理解してほしいとか、そういうことではなくって、やり場のない感情の行き着く先がこの爆発なんだろうなと。ラストのダンスがかっこよかったです。
映画だと『ベティブルー』、『お熱いのがお好き』、『エマニエル夫人』、『赤ちゃん教育』、『フランシス・ハ』などが好きです。
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