『20センチュリー・ウーマン』2回目。大好き。耳が幸せとはこのこと。
当然の如くトーキング・ヘッズが来てザ・レインコーツにジャームス(!)と来て「ベイズン・ストリート・ブルース」や「イン・ア・センチメンタル・ムード」が流れてもクラクラする。ここにアステアやボウイやスーサイドまで来て、ロジャー・ニールで締める。サントラの感想みたいだけどマジで耳だけで鑑賞したくなる傑作なのよ。
画面も最高で窓からエル・ファニングが訪ねてくる夢のようなカットが何度も何度も…。『こわれゆく女』並みの気まずさあふれる夕食場面は、場をかき乱すグレタ・ガーウィグやエルよりアネット・ベニングの方があの作品のピーター・フォーク化している異様さ。
スケボーと車の並走とモーテルでの代わる代わるのダンス(ビル・コンドン版『美女と野獣』との奇跡的符号!)、そしてウィリアム・A・ウェルマンのような大空の旅立ちに涙…。
『人生はビギナーズ』の凹む印象も全てはこのためにあったのだ。ありがとうマイク・ミルズ。
@sattelite 自分もあと追いだったんですけど、「フューチャー・アンド・パスト」は観ておいた方がいいと思います。
@Miyu 新世紀ずっとスルーしてたんですけど、地上波でやっていたのがとても面白くて今頃になって観ました。
理性をもった者でももう戻ることはできないと語るところがとてつもなく切なく悲しくて、それでいてこれは我々の未来にしか見えませんでした。アンディ・サーキスのシーザーのグラフィックがなんとなくオバマに似せているようにも見えるんですよね...。
ネタバレ
@mari04 恐らく、荒涼とした大地を転々として生きた晩年だったので水と木々が茂る土地で安らかに眠れることを指しているのだと思います。
「X-MEN:フューチャー・アンド・パスト」、これ公開当時どんな評価だったんですかね。概ね好評みたいですけど。今頃になって見ましたがとんでもなくおもしろかったです。ブライアン・シンガーのストーリーテリングが自分は好きみたい。
X-MENは殆ど見ていなくて、これの前作の「ファースト・ジェネレーション」くらい。あちらはまあまあおもしろかったんですけど時代性のせいなのかセクシズムがやたらと前に出てくるのでマシュー・ヴォーン作品との相性の悪さを感じました。そのせいか、繊細な人物の描き方といい余計に素晴らしく感じました。エリック、チャールズ、ミスティークの三角関係素晴らしい。ミスティークはとても良いキャラクター設定。
マイノリティの悲哀、「未来は変えられる」という昔ならお決まりのSFのセリフが、この現代においてよりポリティカルな響きと痛切さをもって表現されていて、未来は変えられても失われた人間関係は元に戻らない哀しさといい。とても好きな物語になりました。
@vpgc_1800 そうですよね。自分の狭い視野を広げるべく色々観ようとしていましたが、結局自分の視野でしか見れないという。たまにこういう時期あるんですよ。どんなに京樽の玉子の寿司美味いよと言われても買う気にならないみたいな。
「マンチェスター・バイ・ザ・シー」がなんでハマれなかったかずっと考えている。
女たちが物語上の機能としてしか働いていないことも大きいのですが、一番は人の死がその人の業になっているというのが、すごく極端な脚本に感じてしまうからだ。
死ぬ、というが物語上の構成として殺すというのはどうしても都合がよすぎるように思えてしまって。
「クレイジー・ハート」は屑男を描いた傑作でしたが、あれは取り返しのつかないことをしている、というより、人間として、パートナーとして信頼がおけないから一緒にはなれないという正論のラストなんですよね。
本作はあの夫婦のどちらも責めれない形で妻だけが夫を責めて別れたという形にして、時がすぎてエクスキューズを求める作りが男の側からしか作ってない物語に感じて、そこが決定的に受け付けなかったです。
adicted movie.