「マンチェスター・バイ・ザ・シー」がなんでハマれなかったかずっと考えている。
女たちが物語上の機能としてしか働いていないことも大きいのですが、一番は人の死がその人の業になっているというのが、すごく極端な脚本に感じてしまうからだ。
死ぬ、というが物語上の構成として殺すというのはどうしても都合がよすぎるように思えてしまって。
「クレイジー・ハート」は屑男を描いた傑作でしたが、あれは取り返しのつかないことをしている、というより、人間として、パートナーとして信頼がおけないから一緒にはなれないという正論のラストなんですよね。
本作はあの夫婦のどちらも責めれない形で妻だけが夫を責めて別れたという形にして、時がすぎてエクスキューズを求める作りが男の側からしか作ってない物語に感じて、そこが決定的に受け付けなかったです。