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『カスパー・ハウザーの謎』 

1833年に21歳の若さで暗殺された実在する人物の数奇な人生を、ヴェルナー・ヘルツウォーク監督が映像化したもので、カンヌ映画祭の審査員特別グランプリを受賞した出世作である。
幼い頃から母親からの虐待のために知的障害者の施設にいたブルーノ・Sを、カスパー役に抜擢した配役のセンスが素晴らしい。もっとも既に30代だったブルーノが少年らしくないのは仕方ないが。
単語しか知らなかったカスパーが僅か5年でこんなに多弁になるのは極端な気もするが、多数出版されているらしい研究本と合わせて観たいところ。
誰がカスパーを幽閉して生かしていたのか、暗殺者は誰なのか。興味は尽きない。 eigadon.net/media/uujgBGdcMllZ

上半期ベスト10と言われても、首都圏の10分の1しか新作が上映されない地域にいるんじゃ意味ないので、考えたこともないけど。

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
2時間10分を超える映画にするような話とはとても思えず。
今時はもっと複雑で問題を抱えた家族は沢山いるだろうし、これを商業映画という形で第三者が見るのは違う気がする。
クズ映画とは言わないけど、良くも悪くもない食堂の定食みたいな映画である。 eigadon.net/media/42a6U_QIp-NE

『帝銀事件 死刑囚』
松本清張が書いた実録小説も興味深いものだったが、この映画はGHQの介入の件は少し流す程度で、平沢貞通という人物に焦点を当てたものになっている。
平沢を演じる信欣三の怪演が凄い。そして事件現場や警視庁捜査本部に詰める新聞記者達の人数が半端ない。
結局事件の真相を検証するのではなく、関わった人々の群像劇になってしまった点は不満が残る。

『グッドナイト・マミー』
珍しいオーストリア製ホラー。ネタバレになるので感想は書けないけど、Gが苦手な方は観ない方がいいですw

@h 私も前観たのにレンタルしてしまったり録画したりと何回かあったので、4年前から映画鑑賞アプリにその都度記録し、怪しいのは確認してから観ています。

『日本の黒い夏 冤罪』
昭和の社会派映画の名手熊井啓監督も、平成になるとこんな凡作を作っていたかと思うと悲しくなった。
松本サリン事件を題材にした意義は認めるが、主役が冤罪の被害者ではなく地元のテレビ局にしてしまったのが大失敗。決局テレビ屋のヨイショ映画だったのかよと感じてしまった。

@h カメラマンは神業のようなアングルで何とか濡れ場らしく撮ってました(笑)それにしても色気がどうこうという場面でもないのに、プロの役者とは思えません。

地元のTSUTAYAで準新作料金が半額だったので、一年ぶりにレンタル。
eigadon.net/media/TtfcE2UBKtwn

『悼む人』
辛気臭くも重苦しい物語だった。原作は未読だが、この話は小説で読むだけで充分な気がする。
役者陣も良く理解しないで演じていたとは思うが、それぞれ好演だったと思う。重要な濡れ場なのに、頑として胸を見せない石田ゆり子の強情さに一番感動した(笑)

ゲオチャンネルって今月でもうサービス終了なのか。宣伝していた割には、僅か1年余りだったな。入会しなくて良かったよ。

『忍びの者』
荒唐無稽な忍法を使わない忍者もの。凄腕だが女好きで優しい石川五右衛門という、それまでに無かったキャラを市川雷蔵が好演。逆に妖怪変化みたいな百地三太夫を伊藤雄之助が怪演。
ツッコミ所は色々あるが、雷蔵さんが主役なら何でも許せるかな。

ヘッダーに『第七の封印』のチェス場面を入れてみた。

『甘い鞭』
拉致監禁からSMショー、最後はスプラッターという展開で結末がありがちだが、まあまあの佳作といったところ。
最近はすっかり知性派タレントになった壇蜜と、間宮夕貴は良く頑張っていたと思う。
飼育王の竹中直人は、もうこの手の作品には欠かせないキャラである。

友人が昨日に続いて、今日もハクソーリッジを連チャンで観に行ってるらしい。色々な方のレビューを見ると、それほどの出来とも思えないのだけど?

@kiyoitan0248 私の場合は感想を書いているつもりは全然無くて、全て寸評です(^^ゞ

『ヒッチャー』2007年版
ショーン・ビーン演じる殺人者に都合良すぎる展開が何だが、それなりに面白かった。
あまりにも頼りない地元警察にも呆れるが、20歳そこそこの女子大学生が拳銃や警察のショットガンを手にしてすぐ撃てちゃうのが本当なら、アメリカという国には怖くて行く気にならないっす。

@Olive 『カッコーの巣の上で』や『バットマン』のジョーカーみたいな永遠の悪ガキ・キャラも好きですね。

『盲獣VS一寸法師』
江戸川乱歩が本領発揮した初期短編を題材に石井輝男監督が映像化したもの。タイトルにあるような盲獣と一寸法師が対決するものではなく、二つの事件が同時進行という構成。主演のリリー・フランキーが16年前と現在が全く同じ外見なので笑った。
最後に登場の丹波哲郎が、ステッキ一振りでおいしい所を全部持って行ってしまったのはさすが。

『サブウェイ』
リュック・ベッソン監督の初期作品。主演は無表情美人のイザベル・アジャーニで、途中何にも憑依されず精神も壊れる事も無い普通の人間のままで、最後まで通す役は珍しい(笑)
若手時代で髪もフサフサしていたジャン・レノが、素人ロックバンドのドラマー(役名無し)で出演している。

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