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地獄愛 雑感
序盤でミシェルが語る母親との関係こそ、その後のグロリアと築いていく関係の原型。自分だけを選びありのままを受け入れその身を掴んで離さないグロリアは母親と対極の存在であり、おそらくミシェルの求めた母親像。一方グロリアは自分が注いだ愛と同じかそれ以上の深い愛を求めている。なにがグロリアをそうさせるのかまでは描かれてないように思うけど、そこがミステリアスで魅力的。2人は共依存し強い繋がりを築いていくけど、両者は多分全く違う景色を見ている。社会から孤立し激しく愛し合うのにどこまで行ってもそれぞれの孤独から抜け出せない地獄。良い邦題。今回のファブリス・ドゥ・ヴェルツはいつにも増して目!目!目!で強い眼力でこっちを見返してくる。余白を許さない画面掌握率99%で世界の中心である2人を描く。緩急のバランスにぐいぐい心持っていかれるし堪らなかった。無数に女がいる中で全員を殺すことは到底無理、そうして選んだ究極の愛と支配の幕引き。最高でした。
忍びの国 雑感 ネタバレはない
中村監督の画面の細部まで構成され最早奥行きの果てが見えない映画作りが大好きなんですが、本作本当に極まっててやばいしか言えない。
奥行きに果てが見えないということは、その地続きに現実世界があるということで、本作で掲げた命題と同じ地面に観客がいるということを視覚的に訴え、方々の思惑が入り乱れるさまを複雑かつ明快に構成し命題へと落とし込む脚本、この完璧調和!パーフェクトハーモニー!
最も声を大にして言いたいのが殺陣×ワイヤーアクション×パルクールで緻密に構成された忍術。コーディネーターの人ヤバくないですか?
語彙とかないのでヤバイしか言えないけど、ウィンターソルジャーのナイフアクションを倍速でずっと見せられてるようなかんじなので本当にヤバイ。ヤバイ…
時代活劇のワイヤーアクションの吊られてる感が好きではないんですが、本作一切吊られてる感が無く、ものすごく新しいものを見た!という手応えが半端じゃない…忍者という設定とパルクールがうまく掛け合わされた結果かもしれない。
「これが邦画だ!オラァ!!」ってドカドカ殴ってくるような作品でこれ世界最速で観れる日本めっちゃすき
雑感用。ふぃるまはtuttle。