「宮合(クンハプ)」原題
たいくつというほどではないけど、凡作。
イ・スンギはとてもかっこよく撮れていたので、ファンは満足かも。
CNBLUE のミニョクがおとなっぽくなっていてびっくり。かわいい弟キャラだと思っていたけど、ちゃんと年相応に成長している。
シム・ウンギョンとチョ・ジョンウンがからむシーンがけっこうあったが、どちらも名子役と言われた俳優。シム・ウンギョンは主演作が何本もあり、チョ・ジョンウンはまだない。このバランス、これからはどうなんだろう。
男装って、韓国ドラマではたくさん出てくるが、華奢できれいな女性俳優が服装だけ変えるみたいなのばっかりで、「わからんわけないだろ」と思うのだが、この映画の男装シーンは、騙されてくれたのは子供だけ、という当たり前の展開で、なかなか楽しかった。
「ときめきプリンセス婚活記」
邦題決めたやつ出てこーい! って感じ。
原題は「宮合(クンハプ)」といって、「相性」という意味。
もっとも、日本語の「相性」という言葉だけでは説明しきれない。
結婚前に「四柱」(生まれた年月日による運命)を交換して、「宮合」を見るというのが、朝鮮で行われていた一般的な慣習ということを知らなければ、タイトルの意味がわからない。
いまはこれ、どのくらい行われているのかなー。30年前、わたしが結婚したときには、形式的だけどやったはず。
お客さんは中年女性が大半で、それもほとんどがグループで来ていた。やっぱりイ・スンギのファンなのかしら。
タイトル訳すのは難しいのわかるけど、この邦題で、いったいだれにアピールしようとしたのか(^^;
ワンダフル・ラジオ
Amazon プライム・ビデオで。
えーっと、いまは21世紀だよね? と言いたくなるほど、予定調和のストーリー。
ひどく退屈かというと、まあ、そうでもないんだが、実在の韓国芸能人の名前がバンバン出てきて、実際に本人役で出演した人も多数、というところで、なんとかひっぱっているのかも。
あと、主演のイ・ミンジョンがとても魅力的に撮れてる。イ・ビョンホンと結婚したので、もう出てこないのかしらん?
チョ・ジョンウンも高校生になって出ている。と言っても、だれもわからないが、「チャングム」の子役と言えば通じるだろう。たぶん、この先一生言われるよね。おしんの子役をやった小林綾子みたい。
本人役で出てるイ・スンファンが音楽も手がけたということで、曲のセンスはよかった。
ブリグズビー・ベア
劇場で見損ねたのを、Amazon ビデオで400円。しかも、息子のマンションでいっしょに見たので、自分は払ってない(笑)
設定は異常なのだが、その後の展開、出てくるキャラクター、すべてまっとうな市民社会のまっとうな市民ばかりで、邪悪な人もろくでなしも出てこない。
そもそも主人公が、閉じ込められて育った割には、人格的にも情緒的にもかなり安定している。
それだけ、フィクションの力ってすごいんだよな、というところが納得できるのが最大の見所。
ブロンテ姉妹を思い出したよ。
邪悪ではないのだが、かなりいかれてるのがマーク・ハミル演じる誘拐犯で父親を演じていた男。ひとりで、子供に与えるためのしつけ兼娯楽用のビデオシリーズを制作し続けていた。
はっきり言って狂気を感じる所業だが、こういう奇矯な人物に存在感を与えたのは、役者の力量だよなぁ、と思う。
そういえば、これは典型的な映画映画だよね。
ボヘミアン・ラプソディが
楽しかったポイントは、劇場のいい音響で、クイーンの名曲をずっと聞けた、ということだな。
実際のクイーンのことはなにも知らずに書いているが、周りのバンドメンバーも、家族も、最初の彼女も、暖かく誠実な人たちだけど、既存の市民社会から逸脱することはない。
他のメンバーも、もちろん才能ある人達なんだけど、フレディはちょっと格が違う。巨大な才能の持ち主は孤独にならざるを得ない。
出自に対する劣等感、セクシャリティを認められない苦しみ、そういうものがさらに拍車をかける。
そのあたりが、映画的に美しく表現されていたので、感動を呼んだんだろうなぁ。
そして、フレディの感情がていねいに追われているからこそ、わたしにとっては、「まあ、あるよね」になっちゃったのかも。
わたしには才能はないが、彼とは違う道筋で「周りと違う存在」という孤独を克服してきたから。
search
これはよくできた脚本。
ずーっと画面の中でストーリーがすすむので、見ていると息苦しいのだが、それも計算なんだろうなぁ。
アメリカのアジア系(たぶん韓国系)の家庭なんだが、別にアジア系ということを強調するわけじゃなくて、料理名にちらっと出てくるだけ。こういう描き方いいな。
マイノリティが出てくると、そのマイノリティ性だけが強調されて、キャラクターがつけたしになっちゃうのにはうんざり。
ふつうに存在するのだから、ふつうに主人公になることだってあるわさ。
母親というのは、子供と父親の間をつないでる存在であることが多くて、母親を亡くしてしまうと、父と子の間に大きな空白が空いてしまう。
そういう設定がなくても、ティーンエイジャーの子供の交友関係とか、ふつう親にはわかんなくなってくるもんだし、子供も知恵がついてくるからウソも上手になるし。そのへんもリアルだった。
映画は劇場で見たい。韓国映画多めです。
http://yhlee.org/movies