『バイス』3回目
これ、完璧に副◯◯の「バイス」と悪徳の意味の「バイス」を描いている!!
要はワイオミングの田舎の飲んだくれのクズがいかにしてアメリカの副大統領に上り詰め、なぜ、どのように最悪の副大統領になったか、を1963年を起点におよそ40数年のディック・チェイニーとホワイトハウス、そしてアメリカ合衆国そのものの流れを描いた超傑作である。
そこでキーポイントになるのがラムズフェルドの側近という天職と最強の内助の功である妻・リン、ディックの家族、時代、超ボンクラなブッシュ(息子の方)、ブッシュ政権というかチェイニー周りの脇の固め方、そしてイラク戦争……と見所だらけ!
ボンクラなディック・チェイニーの野郎の上り詰め映画としての面白さと『華氏911』、『ブッシュ』、『リダクテッド』など数々の9.11、イラク戦争関連の映画がもう一つ物足りなかった9.11→イラク戦争の核心をようやく掴んだ映画と思え、この両面で満足度が高い。
そんな中で、政権の失脚や自身の体調、家族絡みのスキャンダルで何度も転んでいながらも、また復活し着々と上り詰めるしぶどさに深くにも勇気付けられた。
王立宇宙軍 オネアミスの翼
戦争アニメが観たくなったので、タイトルが戦争っぽいという理由で観た・・・全然違うじゃねぇか!でもね。めちゃくちゃ面白かったよ・・・。てゆーかこの映画凄くね?
世界観の作り込みが凄い。ジェミニ計画あたり(?)の宇宙開発を描きたいというのは明白。しかし、軍隊すらない日本で、アメリカやソ連の宇宙開発映画を作っても滑稽なだけじゃん?だから異世界の話にしちゃった・・・にしてはよく出来てるんですよ。
この異世界は、技術レベル、風俗、思想、政治状況、全て1960年代の現実世界の模倣となっていて、それが観ていてとても面白い。そして、その徹底ぶりがすごい。現実世界に存在するものが一切出てこない。例えば、主人公が本を読むシーンがあるんだけど、この異世界の本は、現実世界の本とは微妙に違う。そんな細かい小道具まで・・・。アニメ製作者達の宇宙に掛ける気持ちに泣けました。
そう。このアニメはリアルなんですよ。確かに異世界に話を置き換えている。でも、その根底にある情熱はリアルなんだよ。
とにかく、宇宙好きなら物凄い熱量を感じられる映画です。
@tacchan
そうですね、日本特有の怖さは最近までやってたRシリーズでもしっかりありましたから凄いですよね。
背氷村の鬼夜叉とか
学園七不思議とか
首吊り学園とか
飛騨からくり屋敷の落武者とか、
天草四郎の伝説とか、
民族学・都市伝説、戦時中のブラックな日本の残り香(人間魚雷や亡霊兵士など)とか、あらゆるテイストがあるんですよね。
さらに、金田一が容疑者になったエピソードではポケベルだったのに、金田一少年編最後のエピソード新撰組殺人事件なんかはコスプレとか使い捨てスマホを使っていて時代を感じましたね。
金田一と探偵学園Qは全て読破して何度も読み返しているので、映画を見る上である種の訓練になりましたね。