ラブレス
ズビィニャンスクの作品は3本目の鑑賞ですが、これが今の所一番気に入りました。作品を追うごとに、人心の殺伐とした加減が増している気がしますが、共感とかではなくて、主要人物達の描写が、自分の中では腑に落ちる。という表現がしっくりとくる作品でした。
毒親や超自己中な主要な登場人物達の中で、中盤に起こるある事件に手を貸すボランティア達が一番まともな人達でした。
この人達の目線が多分主要な観客と同じ目線なんだと思います。
壊れた家庭の夫婦両当事者は、客観的に見たら屑なんだろうと思いますが、私は見ていてありだなこの対応。というか、行動パターンにふむふむとちょっと納得してしまいました。
無条件に注がれる子供への愛。みたいな描写に常々違和感を感じていたからかもしれませんが…
@TechPon これ、歴史の断面の要素がかなり強いので、あの時代の本読んでおくと理解が一層深まる気がします。アメリカの参戦が無ければ、歴史が変わっていたかも。ぐらいの大きな決断ですもんね。
でも、所詮ゲイリーのファンなので、評価は甘めになってるかもしれませんw。演説や言葉が持つ重みが良く分かった作品でもありました。
ウィンストン・チャーチル
G・オールドマンのキャリアの集大成のような作品。元々カメレオン俳優ですが、本人と似ても似つかないチャーチルの風貌と話し方に本当にソックリ。勿論演技力も申し分無いのでそれを、ただただ堪能。
それと、チャーチルを囲む脇役も皆さんとても良かった。正統派の伝記映画になってたと思います。
見る前はもっとカリスマ性にフォーカスを当てているのかと思いましたが、凄く迷って逡巡するパートが多かったのが印象に残ってます。
私達は、未来から見ていて歴史の結末を知っているから安心して展開を見られますが、まさに国が消滅するかどうかの運命の分かれ道。
非常時で頭角を表す政治家と平常時にうまく回る政治家の違いがよく分かりました。
見る前にチャーチルの本読んでおいて良かった。第1次世界大戦時の作戦の失敗とか、10年間入閣出来なくて辛酸舐めた時代があっての、あの時代ですからね。
ぼくの伯父さん
@namikirin この作品と「僕の伯父さんの休暇」「プレイ・タイム」の3作はオサレなミッドセンチュリーのセンスが爆発してて好きです!
女は二度決断する
問題作。これは見た人で話し合わなくてはいけないタイプの作品ですね。
F・アキンは切り口違えど、家族の物語が多い。今回もそうでした。今の欧州や独の国内の暗黒面を正面から捉えた中々勇気あるなと思いました。日本だと国内の闇と対峙する作品中々出てこないと思いますので。
無差別テロは憎悪を引き起こすよりも、絶望を与えてしまう所が深刻。と見ていて思いました。
あと、最近多いですけど音楽の使用が控えめで、あまり強いインパクトが無い演出が印象的。
D・クルーガーが言ってたけど、色んな国にプロモツアーで行ったけど、日本が一番最後。と言ってました。あのー、この状況どうにかなりませんでしょうか。今年のカンヌの話題がメルマガで配信されてくる時期なんですけど…
修道士は沈黙する
08年に独で開催されたハイディンガムサミットを舞台に政府や関係機関者の利害が交錯するサスペンスに神父が絡むというユニークな作品。俗物の頂点と崇高さの頂点というおよそ混じり合わない人間を上手くまとめた気がしました。
静謐なカメラワークが個人的には一番気に入りました。
クリスチャンとそうでない人、見た場合に感想が全然違う感じになるのでは。と思いました。
これ、米国や中華圏だったら製作されなさそうな作品ですよね。彼らの思想として、お金大好きでーす!何か悪いの??それで??な感じですからー。
あと、珍しいかったのは、個人的贔屓俳優のD・オートゥイユが英語のセリフを話していた事。かなり貴重です。L・ウィルソンも相変わらずカッコ良かった。歳を重ねても、ステキな俳優って良いですよね。
トレイン・ミッション
L・ニーソンが登場したジャパン・プレミアに行ってきました。
監督&主演のコンビが4作目という事もあって、安定感がある娯楽作になってました。
何も考えずに映画館に飛び乗って(作風上こう言ってみた)、ただ疾走する流れに身を任せていけば、終着点までたどり着きます。欲を言えば、フライト・ゲームよりも伏線が弱い気がしましたが。あと、エンドロールが中々凝っているので、映画好きはきちんと最後まで見送りしましょう。
生リーアムは、予想通り身長が高かった。個人的に目がいってしまったのは、脚の細さでした。
御歳65歳。世界で一番カッコいい65歳だと思います。個人的には、
撮影時の話を披露してくれたのが、良かった。映画では7両編成だったけど、撮影時は1両と半分ぐらいで、室内かつ英国で撮影してたそうです。撮影場所は、税金の関係かもしれないけど。って言ってたけど、通訳の人訳してなかったw。
ニッポン国 vs 泉南石綿村
裁判も撮影も長期戦。堂々の215分。最初の提訴から最高裁判決が出る迄の8年間を追ったドキュメンタリー。
これ大阪だったから、おばちゃん達の賑やかな部分に救われてる部分も大きい。
そして、皆さん弁が立つ。命が関わっているから、真剣さが違うからというのもあるんだろうけど。
それにしても、国を対象とする訴訟、四大公害病、薬害エイズなど、これも含めて全く構造が変わってない。
因みに、賠償金には税金がかからないそうです。
これ、フィルメックスで観客賞を取ったんですよね。朝日ホールの椅子で3h超はキツイと思ったので、映画館で上映されるのを待って行ってきました。更に、劇中に登場する訴訟の当事者達が登場するトーク・ショーが1hもあったよ!
しあわせの絵の具
@mari04 ツンデレのE・ホーク良かったですよね。不器用だけど信頼出来る。最初の方酷いけど…シェイプのM・シャノンは、どう見てもパンズの時のS・ロペスが演じたキャラクターを彷彿とさせます。どーしても気になるようだったら、安い日に参戦します!
フランス映画を中心にヨーロッパ映画が好き。