未公開DVDスルー『ボーダーランド』原題:Rampage: President Down
ウーヴェ・ボルのRampage三部作もこれにて終了?米大統領から芸能人まで殺して殺して殺しまくる展開には圧倒される!……と、言いたいところだがそこらへんはセリフでしか示されないので拍子抜け。
やっぱクラウドファンディングで金集まらなかったせいか前作『ザ・テロリスト 合衆国陥落』以上にブレンダン・フレッチャーの薄っぺらい社会批判メッセージが全編を覆いつくす勘弁してほしい内容。FBIとの対決も無警戒で相手のアジトに攻め込むFBIの頭の悪さばかりが目立ち殺戮の快感も無し。ブレンダン扮するビルが妻子持ちになったせいかメソメソした内省描写が増加してるのも辛い。
ひたすら「誰かのせい」にして持論を語るビルの姿がボル自身の言動と重なる情けなさと切なさだけは維持して終わる虚無感が魅力といえば魅力。
「棺桶から殺し屋がボンド襲撃」場面があるのは『ムーンレイカー』のことかと…。『死ぬのは奴らだ』の死体回収棺桶場面も最高ですが。
https://www.youtube.com/watch?v=cUX2Mj4SN7o
『FRAME ARMS GIRL』8話から9話の繋げ方に唸る。
あおの咳→風邪回は勿論、おままごとに使った人形ぐりこ(人間化)との思い出から、轟雷たちの人間化エピソードとリンクさせてるのがまた素晴らしい。
8話はA冒頭の轟雷VSフレズヴェルク再戦ミスリードも絶妙でふじいたかふみ氏のしっとりした演出が全体をしっかり引き締めてる。
このミスリードはコンテ面でも上手くて山本天志回の9話B冒頭では“いつものFAガール視点”と言えるあおへの煽りレイアウトが轟雷待ち合わせ展開のインパクトをおおいに盛り上げてくれる。
昨年ぐらいからの川口敬一郎監督作(『PHANTASY STAR ONLINE 2 THE ANIMATION 』、『おしえて!ギャル子ちゃん』etc)の脂の乗りっぷりはちょっと目を見張るものがあるな~。いやー、面白い!
シネフィル