『グレイテスト・ショーマン』見ました
作品全体の構成が"ミュージカルの合間にストーリーがある"という形なので、テンポが非常にいい。誤解を恐れずに言えば、ストーリーとしての面白さはないと思う。そこで勝負する映画ではないだろうし。
合間は観客に補完させるようになっているんだけど、テーマが1つに絞られてるため、混乱するようなことはほとんどない。
テーマは"周りだけでも理解してくれればそれでいいじゃないか"ということだと思うのだけど、ストーリーはそこだけで動くから、安心してミュージカルが見れる。 メインテーマはもちろん"The Greatest Show"だと思うけど、個人的には"This is me"とかかなり好きで、そういう風にメインテーマに他の曲も劣ってないというのはミュージカルとしてすごく魅力的だと思う。
ニューヨークへ着いたばかりのシーンは"My Fair Lady"を、屋上は"West Side Story"を、フィリップとアンのシーンでは"Flash Dance"を思い出した。 最後のShow must go onはショービジネス全般へのオマージュといえると思う。
『キングスマン:ゴールデン・サークル』見ました。
全体的にケレン味溢れるカット・ガジェットで非常に面白かったです。
前作の教会のシーンや威風堂々のシーンのように”ココ!”みたいなものはなかったですが、全体的にずっと面白いという作品でした。
前作と構図が大体同じなので(サイコパスのような巨悪である個人が敵・それに巻き込まれる世界中の大衆・命を狙われた人は非もあるけれども命まで取られることはないだろうという思想・ラストで恋愛関係に関してのハッピーイベント)、監督の中での黄金ストーリーのようなものがあるんだろうなと感じました。
ただ一つ残念に思ったのは、ハリーがちょっと浮いていたということ。リハビリが必要な演出はあってしかるべきだと思いますし、記憶を取り戻すシーンは本当に感動しました。しかし、蝶の幻覚は意味深な割には、描写なく治っているし、ウイスキーを疑うのは突飛に感じました。状況証拠のようなシーンはあったように感じたので、敵だと分かった時点でそのシーンの回想をいれれば、突飛に感じなかったのでは?と思いました。
だた、全体的に面白かったです。続編も是非作って欲しいです。
『アトミック・ブロンド』見ました。
スパイ物なのに、ロレーンが結構ボコられるのが良かったです。スパイ物なので、当然超人なのですが、それでもボコられるので、マンセー感を薄くできたのかなと。
やっぱ、自分はスパイ物が好きなんだなと。情報屋やサポート部隊みたいな脇役とかも良かったし。
あと、フィルムが焼けるような演出がなかなか見なかったので新鮮でした。
"The Coldest City" という原作タイトルを意識したような青と白を重ねたような画面の色使いも独特でよかったです。
自分が音楽の元ネタというか、小ネタを知らないのはちょっと残念だったけど。
ただ、なんで氷風呂みたいなのは思った。キャラ付けなんだろうけど。
『ベイビー・ドライバー』見ました。
音楽を用いた演出という方向性にフッている作品でそういう意味ではミュージカルに近い印象を受けました。
リアリティよりも、演出を重視している感じ。イントロシーンの音楽の要素に合わせて通行人がやってきたり楽器を鳴らしたりするのは顕著だったけれど、銃撃戦でキック音に合わせて発砲していたりするシーンでもそれを感じました。
自分は好きだけど、苦手な人は苦手かも。
あとは、普通にクライム映画としても面白かったと感じました。ベイビーとドクの関係性なんかすごく良かった…
前半で(オシャレ映画だな。好きなタイプの映画だ)と思っていたら、後半の怒涛の展開で圧倒されました。
面白かった…
スパイダーマン ホームカミング』見ました。
アベンジャーズは明るくないので、わからない部分もありましたが、かなり好みの作品でした。
規模感が「日常の中での大きな問題のトラブルシューティング」レベルだったのがすごく良かった。
戦争レベルのドンパチもいいけど、このことで技術屋であり、好きな相手の父親という敵の設定がかなり身近な問題として活きていると思いました。
また、ホームカミング=大人への儀式という主人公の人間性の面での成長というのが映える形になっていました。
あと全体的なギミック感がよかったです。 敵の造形もかっこよかったし、シューターの種類を替えて使うというアクションもかなり好みでした。
自分はいろんなギミックを組み合わせたアクションが好きだなと再確認しました。
『何者』見ました。
2回目の鑑賞ということで伏線などを把握したうえで見れたので、細かいところまで見れて非常によかったです。
後半の伏線になる場面は画角を工夫などして印象に残りやすかったりしている点に気づくことができて面白かったです。
あと、「食器や服装が室内でも小奇麗」というフィクションだからという理由で片づけてもよい部分を一要素として使っている点がすごく好きでした。
そういう観点で見ると、叙述トリックともいえると思うんですよね、この作品。
拓人ー隆良間の共通点としては、他者を批判することで、自分を肯定している点
拓人ー銀次間の共通点としては、自分の中にあるものを作品として周囲にさらしていること、その覚悟があることかなと考えました。
また、本作と『桐島、部活やめるってよ』しか見たことがないのですが、朝井リョウさんの作品は序盤でカーストの高かった人物が、後半で自己評価を高く見積もりすぎていたことに気づくような作りが多いなと感じました。
洋画・邦画・ジャンルも雑食気味です
よかったら絡んでくれると嬉しいです