『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』の感想です。 (1/3) 

身近な人が急死したとき、その事実を受け止めきれず、悲しむのではなく怒りを感じるというのは、実際よくある話だ。そして、たいてい目の前の人にそれをぶつけて人間関係を壊す。納得のいかない感情を、だれかのせいにしたいんだよね。

この映画の主人公は、人間にも多少当たっているが、それ以上にモノに徹底的にあたっている。破壊。原題の Demolition。
(しかし、このわけのわからない邦題はなんだ。いや、ネタ元は映画の中にあるんだけど、それタイトルにするようなものじゃないし、日本語の意味もだいぶ違うし)

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『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』の感想です。 (2/3) 

その行為を通して、だんだん納得がいかない感情が、自分の中で落ち着いてくる。平たく言うと、ふつうに悲しむことができるようになる。
こう書いちゃうと簡単な話なのだが、そんなに単純ではない。

これ完全に妄想でしょ、というエピソードが途中で出てくるので、それ以外の奇妙なエピソードも、主人公の妄想なのかどうか、見ている方が自信がなくなってしまう奇妙な仕掛けが、この映画のおもしろいところだ。
妄想もとくにファンタジーぽい演出ななされておらず、ほかのシーンと完全に等価に描かれているので、なにがなんやらわからない。

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『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』の感想です。 (3/3) 

すごい勢いで自分の家をぶち壊すのだが、最後のシーンでは壊れていないので、あれも妄想なのか、ともう一度見直したくなってくるが、たぶん見直してもヒントはない。

ジェイク・ギレンホールって、こういう奇矯な役がめっちゃ説得力がある。
でも、自分がゲイなのか、戸惑っている少年とのやり取りとか、まっとうな大人の顔もあって、それがキャラクターの幅になっているようだ。
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