サーミの血-3
監督自身もサーミ人であり映画に登場するすべてのサーミ人役には実際にサーミに出自を持つ人たちを起用する徹底ぶり。
民族差別にたいする問題提起となるのは無理からぬものの映画は少女の回顧録としているところが良かった。
様々な差別の中で一番腹が立つのは「臭い(獣臭)」という直接的な言葉よりも「人類学専攻」なのと言いながらヨイクを歌わせるシーンだ。
ヨーデルとヨイクの違いもわからない彼女は好意からしたことだが、これこそ無自覚の差別だよなぁ。。
日本にもアイヌ民族の歴史があるが、日本人が本当の意味で正しく民族迫害を理解できるのだろうか。無理な気がする..。
人のことをどうこう言えるほどの立場でもない。
なぜながら私自身が無知だからだ。
もうホント無知は罪とはよく言ったもので己を恥じるばかりだ。
サーミの血-3
@mame8 この映画はなぜか去年観ました。
西欧の極めて先進的な国家(高学歴&福祉充実)でさえ、民族差別が行なわれていたというのは驚きました。とはいえ、僕も差別については何も言えません。
しかし、民族文化の存在意義とは何か?という視点で、この映画は結構身につまされるところがありました。
巨大な都市文明が急速に発展すると、伝統的な少数民族の文化や故郷は壊されちゃう。これは近代以降の人間社会の悲しい宿命だよなぁ・・・と思いました。。。
劇中、主人公の少女は都市文明に適用して裕福に生きられている(優秀!)ように撮られていました。でも同時に、帰る故郷が存在しない(or帰れない)辛さも描かれていたように思います。
僕は少数民族ではないですが、この辛さは結構わかるんです。僕の世代は祖母や祖父から昭和時代の伝統的な文化の名残りを享受していたのですが、ここ数十年(?)で、それが本当に無くなってしまったように思います。結構悲しいんですよねこれって笑。ある意味、故郷が無くなってしまったと言える。
だから我々でも、他の民族の文化を簡単に壊しちゃダメ、ということは理解できるはず。
@mame8 自分は決してたぬき汁さんの発言を否定してはいないですよ。謝らないで下さい。不快な思いもしてないし、むしろ、色々勉強になってますし、我々が民族問題を理解できないという点では激しく同意します。言葉足らずではありませんし、共感する部分が多いので返信してます。
僕は、こう思ったよー、という感想を述べたに過ぎません。考えや意見など、他人と違っていて当たり前じゃないですか。最も大切なことは、表現力や正当性や文法の正しさではなくて、自分の考えを率直に伝えることです。考えを伝えるということの勇気だけなら、お互いに分かり合えるはずですし、本当の意味では、その程度のことしか我々はわかり合えないのだと思っています。
一方的な決めつけ、これは映画ゲットアウトでの大切なテーマでした。おっしゃる通り、これは人間の傲慢さだと思います。
ましてや、研修生と称して大量のアジア人を安い賃金で、奴隷のように酷使している現状を見向きもしない我々日本人には、民族の迫害を語る資格など一切ないでしょう。
我々は何の罪悪感も感じることなく、おっしゃる通り、無知のままで、無言の迫害を続けてしまうのでしょう。