ドクタースリープ追記(ネタバレ注意!)
幽霊師匠のハロランさんはキューブリック版だとほとんど無用の存在ですが、原作とドラマ版だとその能力のせいで孤独と恐怖を強いられているダニーを真に理解してくれた唯一の存在。これもキューブリック版だとあまり意味を成さないのですが、ホテル時代のダニーは未来を教えてくれるもう一人の自分をトニーと呼んでいて、映画版『ドクタースリープ』ではこのトニーのポジションに事件で傷心のダニーの心のよりどころとしてハロランが収まるわけです。
つまりそれはダニーが無意識的に作り出した理想のもう一人の自分で、ハロランさんならきっとこう言うだろう、という風にしてダニーは恐怖の記憶と戦ったりアブラを救う決意をしたりするのですが、それはすべてダニー本人の無意識の意志の表れなんです。たぶん。