『スペース・スウィーパーズ』
韓国がこのレベルの映画が作れるとは思わなかった。韓国版Guardians of the Galaxyみたいな作品。登場人物は世界各国のキャストを使っていて、それぞれの言葉を話しているけど、通訳なしでも話は通じるという設定は、それはありだと思った。ストーリーも壮大なスペースオペラで、エンタメとしては十分に楽しめる作品だった。
制作費が20億だかかかってるからこれくらいの作品が作れるのかと思ったが、ゴジラもそれくらいかかってるし、日本もこういう作品作れればいいのにとも思ったけど、日本には日本にしか出来ない作風もあるわけで、比較してどうこういうのは詮無いことだなと。良い作品はどこの国が作ろうと良い。良い作品観れて良かった。
『カリフォルニア・ダウン』
ドウェイン・ジョンソン主演のパニック映画。各国で1位になったらしい。『2012』に比べたら、まだ『2012』の方が面白かったという映画。てかRエメリッヒの作品と比べちゃいけない。
パニック映画のパターンとして「そんな都合のいいことあるかい!」というのがあるのだけれど、この作品もそんなパターンが満遍なく散りばめられている。でも、そこはハリウッドのハリウッドたる所なので言うだけ野暮。
ただこうしたご都合主義的なことを日本のドラマはあまりやらなくて、多分そこは文化的な違いなんだろうなと思うし、でもスタンダードにこんなご都合主義的な作りをしてもいいよなと、そんなことを思いながらこの作品を観た。
ただこの作品のご都合主義はちょっとやり過ぎ(笑)。エンタメだから仕方ないっちゃ仕方ないんだろうけど。個人的には、エンディングを重要視しているので、そこの部分だけ「そんな都合良く終わらせるのは…」というくらいにしてくれると嬉しい。
『2012』
たまたまNetflixで見かけたので観てみた。ローランド・エメリッヒ監督得意の?パニック映画。この手の映画って、最悪時は脱するけど、脱したとこでおしまい。実はその後の出来事の方がかなりハードなはずだけど、エンタメ的に描くの大変だから、まあ仕方ないか。
内容はローランド・エメリッヒなので、とにかくこれでもかこれでもかと畳み掛けてくるし、流れを重要視してるせいもあり、流れを止める登場人物がいれば遠慮なくざくざく切る。清々しい。
この手の作品が好きで、ローランド・エメリッヒが嫌いじゃなければ、その期待にしっかり応えている作品だと思う。「細けぇこたぁいいんだよ!頭使わず楽しみな!」そういう映画。
『桜のような僕の恋人』
原作は『君が心をくれたから』の宇山佳佑。原作を読み終えた流れから、Netflixの映画版を観る。内容はほぼほぼ原作の流れを踏襲。原作読んでたから細部は流して観れたが、初見の人は果たして。
さて、出だしの中島健人の語りでどうなることかと思ったが、松本穂香が圧巻の演技でカバーし、何とか乗り切った。とにかく晴人役の中島健人がミスキャストだった。彼は形から入るタイプで終盤の感情吐露にも興醒めしてしまった。残念。
一方の松本穂香。この作品は、原作だと詳細に登場人物達の心理描写が細かく書かれていて、シーンがイメージしやすい。そのイメージ以上の存在感を見せつけたのが松本穂香だった。喜怒哀楽を自由自在に操り、監督はその松本穂香の良さを上手く作品に反映させていた。ストーリー的にも過酷だったと思うが、よく乗り切ったと拍手を送りたい。
再度原作を読むことがあったら、美咲は松本穂香でしっかりイメージ出来るだろう。晴人は…『君が心をくれたから』繋がりで、山田裕貴がいいかな。
ネトフリで観た『ディープ・ブルー2』が恐ろしいほど酷くて、悔しくて書き記しておく。これ前作はまだマシだったよなと調べたら、レニー・ハーリンが監督で、ああ、と思ったけど、今作は知らない監督で、一気にB級映画に。
とりあえず、サメは子供を一度に2匹くらいしか産めないのに、数十匹産んで、それらが全て人喰いザメになってピラニアのように人を襲うとか、そのBaby Sharksが何やら鳴き声を発しながら接近してくるとか、ラストはサメの実験をしてた基地を破壊して、Baby Sharksら実験台になったサメも退治したぜやったー!みたいなエンディングとか、テキトーにも程があるだろうと。そして、このエンディングなら続編あったり…と思ったら、ほんとに続編があった。
この手のサメ映画はもう何でもありなんだなと(´Д` ) いや、酷い映画だった(´・ω・`)ショボーン
【猟奇的な彼女】
最近『智異山』のチョン・ジヒョンを観た流れから、久しぶりに観た。この作品は実は出張で韓国へ行った際に観た作品で、字幕がない中で観たけれど、分かりやすい内容だったからストーリーは掴めた。
それまで韓国映画は『シュリ』とか『JSA』しか観たことがなく、すぷらったーなイメージしかなかったので、この作品を観てイメージがガラッと変わった。特に終盤からラストまでの流れが秀逸で、何言ってるか分からないにも関わらず、登場人物たちに感情移入し、心を掴まれた。
以降、韓流作品を観るようになったけれど、日本で韓流が盛り上がり、なんでもかんでも輸入し上映するようになってからは、マンネリ化した展開に興味はなくなって行った。それはともかく、終盤の展開は素晴らしかったものの、それ以外はドタバタなので、個人的に昔を思い出す作品だなと改めて。
『君が心をくれたから』の評判が芳しくない。個人的には『Silent』と同じくらいの極上のドラマだと思っているのだけれど。思うに、現代の視聴者には重くて、さらにリアリティがないから受け入れづらいというのがあるのかもしれない。
が、しかしだ。このレベルのクオリティを、限られた予算の中で、これだけのキャストを集めて作るって、すごいことだと思うんですよ。そして永野芽郁、山田裕貴、この二人が本当に最高の演技をしてるのですよ。今週の話を観て、二人の最高の演技を観て、それでも受け付けないのであればそれはもう仕方ないし、なんか一言言いたいのであれば、ずっとドラマの粗探しをして生きていけばいいと思うんです。
良いものは良い。ストーリーも良い(このプロットを日本で思いついても書ける人っていないと思うんですよ。それくらい良い)。演出も役者の演技も素晴らしい。少なくとも僕は、この作品をここまで観てきて良かったと思っています。細けえこたあいいんだよ。観て感動出来る作品に出会えたら、それはとても幸せ、そう思うんですよ。
国内外映画、国内外ドラマ、たまに舞台