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ワンダー 

filmarks.com/movies/68660/revi

予告編の通りのベタな作品なのですが、いいんですよ、こういう作品はこれでいいんです。わりと出だしからお姉ちゃんが可哀想なんですけど、きっちりそちらの視点もあってほっとしました。ジュリアンくんのことももっと丁寧に描いてほしかったなー。これだけだとただの意地悪な子と言うだけで、具体的にどんな子だったのかわかりませんし。

それにしても『わが町』が出てくるのは嬉しいですね! ジャスティンくんは舞台監督かー。いい役ですよね。ミランダちゃんは可愛いけど、『わが町』のエミリーならもともとヴィアちゃんのほうが合ってたのでないかなぁ。ちょっと地味な、普通の子のほうがよくないですか?

フロリダ・プロジェクトにせよ万引き家族にせよ、あれらで語られている人々は、なんというか「貧しいけどあたたかい」みたいな人情もの的存在ではなく、もっと明白に「間違っている」ように思える。また一方的に押しつぶされる弱者でもなく、もっとしたたか。それがとてもいい。「世間の正しさとは違う正しさがあるんだ」でも「世間に押しつぶされた哀れな犠牲者たち」でもあんまり面白くない。なんというかこう、明白に間違っている人々が、でも美しい、間違っていて、共感しても正当化してもならない存在なはずなのだけれどもそれでもなおその人々に視線を向ける、その美しさを切り取ってしまう、みたいなところに魅力を感じます。

万引き家族 

filmarks.com/movies/77796/revi

見てきました! すっごくよかった。駐車場でスイミーの話をするふたりを遠くから撮っている場面、お風呂で腕の火傷跡を見せ合う場面など、美しく響く映像がたくさんありました。そしてそういう映像のもとで描かれるのは、正しさや清潔さからこぼれ落ちた、正しくない家族、(終盤の周りの人々の語り方からも明示されているように)社会的な慣習においては家族と呼ぶ根拠さえない繋がり。こぼれ落ちてしまうもの、正しくないもの、語れないもの、当人たちでさえそれをうまく正当化できないもの、それでも確かにそこにある何か、そういう「外部」を甘すぎず、けれど優しく描く視線が素晴らしいです。

最近なかなか時間が取れず映画が観れていないのですが、Call Me by Your Nameの原作は読みました! 最後の方にある「Twenty years was yesterday, and yesterday was just earlier this morning, and morning seemed light-years away.」という一文に震えました。監督は続編を匂わせてるらしいけど、この映画にならなかったラスト20ページくらいを映画にするつもりがあるということなのかな。全体の9割くらいはすでに映画になっているのですが…。

フランシス・ハ、タンジェリン、レディバード…。女同士の友情って最高ですね。ほかは一人で見たけどレディバードは女友達と二人で見てきたから、なんかもうすごい盛り上がってしまいました。

レディバード 

filmarks.com/movies/64154/revi

最高すぎる! もうレディバードの「わかる」痛々しさが素晴らしく愛らしいし、やらかす失敗の数々もすごくわかる。そんなこんなで築き上げていく家族との、親友との、初めてのボーイフレンドとの関係が素敵でした。こんなに笑えて感動できるプロムシーン、なかなかないよ!

ラッキー 

filmarks.com/movies/74117/revi

よかった! いまのところ今年劇場で見た映画でいちばん好きかも。これといって何が起きるでもないのですが、少しずつ老いていく体を抱えて死の気配に怯える老人と、その周囲の人々との会話が綴られる映画で、出てくるひとみながとても可愛い。そしてラッキーが恐怖を打ち明けるシーンが苦しい。

毎朝ヨガをする下着姿のラッキーが映されるのですが、ハリー・ディーン・スタントンの年老いた体の物質的な存在感がまずすごいです。確かにそこにある老い。そしてもう、スタントンの表情が常にいいんですよね。

きのう仕事終わりに飲んでいてエマニエル夫人の素晴らしさを語れたので、もういまの職場ですべき仕事は終えたかなって思いました。あれはポルノ映画みたいなものではなくて、もっと異様でもっと可愛いものなんですよ。

タンジェリン 

filmarks.com/movies/62984/revi

これ最高だった! フロリダ・プロジェクトよりこっちのほうが私好みです。音楽とキャラクターの動作をうまく噛み合わせてミュージックビデオ的に切り取る演出はかっこいいし、なにせ主人公シンディとアレクサンドラの女同士の友情がたまらない。いろいろあったうえでラストにコインランドリーで身を寄せ合う姿がもう、とんでもなく可愛いですね。

フロリダ・プロジェクトもそうですが、社会から落っこちてしまっている貧しいアウトサイダーたちを、美化するでもなく、でもそのいろんな豊かな表情をきちんと映し出して魅力的に描くというタイプの監督さんなのかな。今作でもセックスワーカーや移民労働者が焦点を当てられていて、いずれも美化されているふうでもないのに魅力的でした。

ところで見ていてアレクサンドラのひとがどうにもどこかで見覚えある顔だなーとずっと思っていたのですが、桐谷健太さんにちょっと似てた気がします。

フロリダプロジェクト、面白かったんだけどツイッターとかで見かける感想と私の印象がずれるなーと不思議に思ってて、でもただ単に私が子供が苦手だからというだけなのかも。私のなかで根本的にムーニーちゃんが可愛い存在として分類されてなかったので…。口も態度も悪いから「怖い子だな…」って思い、それがボビー目線でいろいろ見るうちに愛着も湧き、辛うじて「困った子だけど守らないと…」となったという感じで。見かけた感想だと、ムーニーちゃんの愛らしさとか、子供目線の世界の輝かしさとかを語ってるのが多い印象で、私にはそもそもその視点に行く素質がなかったのかも。。それでも、苦しいはずの日々を鮮やかな色彩で描く映画としてとてもよいと感じましたが。わりと褒められてるっぽいラストで私が途方に暮れてしまったのも、そのあたりの感覚の違いなのかな。

性別移行をそんなに意識させない性別移行経験者の映画とか見てみたい。そこまで偏見や社会となんて戦ったりしなくていいし、なんか普通に暮らして、普通に恋したりしてる感じの。

タンジェリンって公開時から気になりつつ見ていないのですけど、どうなんでしょう?

ポルト 

そういえばなんだかそこかしこで字幕が微妙な気がしました。例えばIt's happening to usで「ハプニングだったんだ」みたいな訳だったりしたけど、これってそういう意味なのかな。

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ポルト 

filmarks.com/movies/75254/revi

写真集のような美しさのポスターに惹かれて気になっていた映画。映画自体もどの瞬間を切り取っても絵になる美しい映像で織り成されています。が、それ以外に取り立てて惹きつけられるものがなくて、あまり集中できないままぼーっと眺めてしまいました。マティの衣装は可愛い。

ところでこの映画、ベッドシーンに入るときに二人が服を脱ぐスピードが異様に速くないですか? どれだけ気持ちが急いてても私だとあの速さで裸にはなれないです。もちろんずばばっと脱ぐことで二人の気持ちの高まりを表すみたいなのはよくある演出だと思うのだけど、それにしてもこの速さはなかなかない気がする。私にはいまのところこういう出会いは一度もないのですけど、私も念のために超スピードで服を脱ぐ練習とかしておいたほうがいいのかな…。

フロリダ・プロジェクト 

filmarks.com/movies/75190/revi

管理人役のウィレム・デフォーがたまらなく良く、また無茶苦茶な母娘も、日常の感覚からすれば決して快く思わないタイプの人々なのに、たまらなく愛おしく美しいです。ラストの仕掛けはどう受け止めたらいいのかな。私の場合はその直前で没入していたのが、異化効果で一気に引いた視点になってしまいましたが、それが狙いだったのかどうか。リアリズムがフィクションに切り替わる瞬間の、アスペクト変化みたいなのは面白いですけどね。

ドラン監督の『マミー』を思い出しました。

この週末に、フロリダ・プロジェクトが見たいですー。でもポルトも借りてきてしまいました。

君の名前で僕を呼んで 

filmarks.com/movies/69870/revi
とにかく美しい。何が美しいって、二人の体が美しい。光も風景もときおり映る女の子の体も、ほとんど二人の美しさを際立たせるための背景みたい。そして言語的に面白い。英語とフランス語とイタリア語を相手に応じて使い分けて話していて、ひとによってはわからない言語もあったりして、それが楽しいです。

ゲット・アウト 

filmarks.com/movies/70717/revi

怖かった…。映画で描かれがちな「見下す」系の差別ではなく、羨み、妬む気持ちから来る差別が、一見すると善意でパッケージングされていてもなお強烈な暴力を含むことを、とてつもない舞台設定で暴き出しています。ローズさん、はじめにおでこでノックするシーンは可愛いのに…。

週末に実家に帰ったら父がベイビー・ドライバーを見ていたので横からちょっと見返してました。それにしてもやっぱり、ダーリンが可愛いなー。私もプレゼンとかするときにはあんな格好で行ってインパクトを与えたいものだけど、あの格好が似合う体がありません。

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