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ペンタゴン・ペーパー 

ウォーター・ゲート事件が話のメインかと思ってたらマクマラン文書を廻る話でした。まだマスコミが正義の味方だった懐かしい時代ですね。スピリットは今の時代でも引き継がなくてはいけない題材ですが、今の時代の信用出来る正義の味方って何になるのかな。と考えながら見てました。
本当だ、これ見てからマーク・フェルト見たら、シリーズ物かなって思うぐらい話が繋がりそう。それにしても、この辺の時代のマスコミの話の映画が多いですね。ちょっとした、ワシントン・ポストの宣伝映画の様相を呈してますね…

レッド・スパロー 

アトミック・ブロンド並みに軽い作風を想像していたので、本格派諜報戦で良い誤算でした。その分拷問シーンも気合いが入ってましたが。
女子のスパイ物としては、硬派なやつあまり見かけないので新鮮でありました。
中々プロットが良いなあと思ってましたが、予想通り原作があるんですね。
意外とJ・エガートンが好演。
個人的に期待していたJ・アイアンズの露出も結構多くて満足満足。ロシア人の役に何となく奇異に感じつつも、相変わらず素敵でございました。

女は二度決断する 

問題作。これは見た人で話し合わなくてはいけないタイプの作品ですね。
F・アキンは切り口違えど、家族の物語が多い。今回もそうでした。今の欧州や独の国内の暗黒面を正面から捉えた中々勇気あるなと思いました。日本だと国内の闇と対峙する作品中々出てこないと思いますので。
無差別テロは憎悪を引き起こすよりも、絶望を与えてしまう所が深刻。と見ていて思いました。
あと、最近多いですけど音楽の使用が控えめで、あまり強いインパクトが無い演出が印象的。
D・クルーガーが言ってたけど、色んな国にプロモツアーで行ったけど、日本が一番最後。と言ってました。あのー、この状況どうにかなりませんでしょうか。今年のカンヌの話題がメルマガで配信されてくる時期なんですけど…

イメージ・フォーラムもやっと、ネット予約出来るようになりますね。よかった。よかった。

彼の見つめる先に 

過酷な人生じゃ無い版「ムーン・ライト」な雰囲気も感じる作品。
青春物として見て、主演の3人の信条が丁寧かつ繊細な部分がよく描けていた部分が好印象。

修道士は沈黙する 

08年に独で開催されたハイディンガムサミットを舞台に政府や関係機関者の利害が交錯するサスペンスに神父が絡むというユニークな作品。俗物の頂点と崇高さの頂点というおよそ混じり合わない人間を上手くまとめた気がしました。
静謐なカメラワークが個人的には一番気に入りました。
クリスチャンとそうでない人、見た場合に感想が全然違う感じになるのでは。と思いました。
これ、米国や中華圏だったら製作されなさそうな作品ですよね。彼らの思想として、お金大好きでーす!何か悪いの??それで??な感じですからー。
あと、珍しいかったのは、個人的贔屓俳優のD・オートゥイユが英語のセリフを話していた事。かなり貴重です。L・ウィルソンも相変わらずカッコ良かった。歳を重ねても、ステキな俳優って良いですよね。

トレイン・ミッション 

L・ニーソンが登場したジャパン・プレミアに行ってきました。
監督&主演のコンビが4作目という事もあって、安定感がある娯楽作になってました。
何も考えずに映画館に飛び乗って(作風上こう言ってみた)、ただ疾走する流れに身を任せていけば、終着点までたどり着きます。欲を言えば、フライト・ゲームよりも伏線が弱い気がしましたが。あと、エンドロールが中々凝っているので、映画好きはきちんと最後まで見送りしましょう。
生リーアムは、予想通り身長が高かった。個人的に目がいってしまったのは、脚の細さでした。
御歳65歳。世界で一番カッコいい65歳だと思います。個人的には、
撮影時の話を披露してくれたのが、良かった。映画では7両編成だったけど、撮影時は1両と半分ぐらいで、室内かつ英国で撮影してたそうです。撮影場所は、税金の関係かもしれないけど。って言ってたけど、通訳の人訳してなかったw。

日曜日は、リーアム・ニーソン見てきます。The commuterの邦題がトレイン・ミッションなのが納得いかない…

ニッポン国 vs 泉南石綿村 

裁判も撮影も長期戦。堂々の215分。最初の提訴から最高裁判決が出る迄の8年間を追ったドキュメンタリー。
これ大阪だったから、おばちゃん達の賑やかな部分に救われてる部分も大きい。
そして、皆さん弁が立つ。命が関わっているから、真剣さが違うからというのもあるんだろうけど。
それにしても、国を対象とする訴訟、四大公害病、薬害エイズなど、これも含めて全く構造が変わってない。
因みに、賠償金には税金がかからないそうです。
これ、フィルメックスで観客賞を取ったんですよね。朝日ホールの椅子で3h超はキツイと思ったので、映画館で上映されるのを待って行ってきました。更に、劇中に登場する訴訟の当事者達が登場するトーク・ショーが1hもあったよ!

UFO少年アブドラジャン 

新宿のK’s cinemaで開催されているロシアカルト特集にて、長らく見たいと思っていた今作を見る機会がありました。有名な不思議惑星キン・ザ・ザ系統と想像通り。
なんで、ソ連製のSFってこうアナログ感と哀愁が漂うんだろうか。公開当時じゃなくて、今見て良かったかもと思えた作品でした。

ハッピー・エンド 

ハネケの映画は、毎回切り口は違えど、人間が一番怖いね。という主旨が一貫していると感じます。今回は、
キャストと題材が少し被っているという事もあり、「愛、アムール」の延長線上にある話の様に感じました。
ブルジョワ家庭に加入する事になる思春期女子の何を考えてるか分からない感じは、凄く良かった。自分もあの頃そういう風に見えてたかもなあ。とか考えてしまった。
今作は、携帯のカメラ映像から始まるという、今っぽい演出を取り入れてますが、デジタルネイティヴの子供を話の主軸に据えたのは、この辺の演出とのバランスが取れていたように思います。

ハネケのハッピー・エンド見た方は、居ないのだろうか。

ナチュラルウーマン 

LGBTをテーマにした映画も最近良く目にしますが、繊細に描いたとか、すごく関係性を美化したような物が多くてちょっと個人的には食傷気味でした。
これは、トランスジェンダーの方自身が演じているという事もあるのかもしれませんが、普段LGBTの方に会った事が無かったら、しがちな差別や偏見が、さらっと描かれていた部分が、良いと感じました。

ビガイルド 

オサレな映像に定評のあるコッポラのことなので、今作もザ・ガーリーな世界が徹底してました。オリジナルは見てないので、あくまでこの作品だけの感想を言うといつものイメージ先行の物よりもストーリーが分かりやすい分見やすいと感じました。それにしても、女子校行った事がないので知りませんが、女子の嫌な部分とか怖い部分がよく出てました。そこは鮮やか。
この作品見ていたら、S・コッポラに「ピクニック・アット・ハンギング・ロック」をリメイクして欲しいと思った。

しあわせの絵の具 

予想外の号泣映画で自分でもビックリしてしまった。
主役のモードに扮したS・ホーキンスが絞り出すように話すのが、ココロの叫びを聞けというふうに聴こえて気持ちが揺さぶられてしまった。
彼女が描く絵画はその過酷な境遇とは全く違い、人々が持っている暖かい心を引き出すような作風だった事も印象的でした。
そして、愛すべきダメ男役が似合うE・ホークが今回はツンデレ男子を好演。ちょっと可愛かったです。

毎年3月辺りに前年度のカンヌでの受賞作とか、アカデミー賞関連の作品の公開集中させるの止めて欲しい…もっと早く公開して…

シークレット・マン 

やはり、「大統領の陰謀」を先に見ておけば良かった。それか、ウォーター・ゲート事件の全容について書かれた本を読んでおけば良かったと後悔。
この作品だけ切り出しても、事件全容の理解が浅くて消化出来ないと思ったから。あくまであの事件を切り出した一部分ですよ。そういう立ち位置の作品でした。でも、アクション以外のL・ニーソンが、久しぶりに見られて良かった。やはりこの人正義感の塊な役が似合います。
あと、字幕監修が小西克哉だった。懐かしい名前。今、何やってるんですかねえ??

HTC渋谷のマスター・セレクションの一列ビンゴを達成いたしました。ドリンク10杯無料は気前が良い。

ビッグ・シック 

ストーリーだけ確認すると15年ぐらい前の映画マイ・ファット・グリーク・ウェディングっぽいのかなと思ってました。難病+異人種間の恋愛の文化的摩擦と古典的な題材をどう料理するのかが気になった作品。
実際に、主演の彼のエピソードをそのまま体現した所が最大の売りなんだと思います。
笑いのセンスがかなりアメリカンテイストなので、そこの評価が分かれそう。

聖なる鹿殺し 

ギリシアの不思議監督ランティモスの前作の風変わりなSFから打って変わってサスペンス調の作品。
前半の不穏な雰囲気から、真っ先に思い浮かんだのが、ハネケのファニーゲーム。後半にかけての人の倫理観を揺さぶる部分も、ハネケの作風を彷彿とさせる感じがしました。個人的には前作のSFテイストよりも、今作の方が断然気に入りました。

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