女は二度決断する
問題作。これは見た人で話し合わなくてはいけないタイプの作品ですね。
F・アキンは切り口違えど、家族の物語が多い。今回もそうでした。今の欧州や独の国内の暗黒面を正面から捉えた中々勇気あるなと思いました。日本だと国内の闇と対峙する作品中々出てこないと思いますので。
無差別テロは憎悪を引き起こすよりも、絶望を与えてしまう所が深刻。と見ていて思いました。
あと、最近多いですけど音楽の使用が控えめで、あまり強いインパクトが無い演出が印象的。
D・クルーガーが言ってたけど、色んな国にプロモツアーで行ったけど、日本が一番最後。と言ってました。あのー、この状況どうにかなりませんでしょうか。今年のカンヌの話題がメルマガで配信されてくる時期なんですけど…
修道士は沈黙する
08年に独で開催されたハイディンガムサミットを舞台に政府や関係機関者の利害が交錯するサスペンスに神父が絡むというユニークな作品。俗物の頂点と崇高さの頂点というおよそ混じり合わない人間を上手くまとめた気がしました。
静謐なカメラワークが個人的には一番気に入りました。
クリスチャンとそうでない人、見た場合に感想が全然違う感じになるのでは。と思いました。
これ、米国や中華圏だったら製作されなさそうな作品ですよね。彼らの思想として、お金大好きでーす!何か悪いの??それで??な感じですからー。
あと、珍しいかったのは、個人的贔屓俳優のD・オートゥイユが英語のセリフを話していた事。かなり貴重です。L・ウィルソンも相変わらずカッコ良かった。歳を重ねても、ステキな俳優って良いですよね。
トレイン・ミッション
L・ニーソンが登場したジャパン・プレミアに行ってきました。
監督&主演のコンビが4作目という事もあって、安定感がある娯楽作になってました。
何も考えずに映画館に飛び乗って(作風上こう言ってみた)、ただ疾走する流れに身を任せていけば、終着点までたどり着きます。欲を言えば、フライト・ゲームよりも伏線が弱い気がしましたが。あと、エンドロールが中々凝っているので、映画好きはきちんと最後まで見送りしましょう。
生リーアムは、予想通り身長が高かった。個人的に目がいってしまったのは、脚の細さでした。
御歳65歳。世界で一番カッコいい65歳だと思います。個人的には、
撮影時の話を披露してくれたのが、良かった。映画では7両編成だったけど、撮影時は1両と半分ぐらいで、室内かつ英国で撮影してたそうです。撮影場所は、税金の関係かもしれないけど。って言ってたけど、通訳の人訳してなかったw。
ニッポン国 vs 泉南石綿村
裁判も撮影も長期戦。堂々の215分。最初の提訴から最高裁判決が出る迄の8年間を追ったドキュメンタリー。
これ大阪だったから、おばちゃん達の賑やかな部分に救われてる部分も大きい。
そして、皆さん弁が立つ。命が関わっているから、真剣さが違うからというのもあるんだろうけど。
それにしても、国を対象とする訴訟、四大公害病、薬害エイズなど、これも含めて全く構造が変わってない。
因みに、賠償金には税金がかからないそうです。
これ、フィルメックスで観客賞を取ったんですよね。朝日ホールの椅子で3h超はキツイと思ったので、映画館で上映されるのを待って行ってきました。更に、劇中に登場する訴訟の当事者達が登場するトーク・ショーが1hもあったよ!
フランス映画を中心にヨーロッパ映画が好き。