Homebound(Hindi/2025)をNTFLXで。 

オスカーのショートリストに残ったと聞いて。パンデミックで生活を破壊されたり、失わなくてもいい命を失った無数の人々の中のダリトとムスリムの若者二人の運命を描く。舞台は明示されないが、MP州ボーパールやその周辺で撮られていて、エンドロールに詳細なロケ地リストがある。『サントーシュ』と同じ匂いのする、北インドの田舎町の気が滅入る閉塞感。10分ほどのところでの警察の高官の邸宅だけが不釣り合いなほどに優雅さを誇っている。悲劇の行き先が何となくつかめてくる後半よりも、前半の閉塞が辛い感じで何度もストップしてしまった。ダリトの方の青年が、警察官に応募するのに、クオータが使えるところをわざわざ一般枠で応募するとかそういうことが可能なのかと唸ってしまった。アーダールカードにはそういう情報は入っていないんだ。スーラトのシーンでは『人間機械』の記憶がまざまざと蘇る。繊維業界末端の非人道的な労働環境でも働けば故郷に家が建つのか。最後に届く手紙のシーンは、今一つ消化できなかった。やはりハイコンテクストで、評論家がクィア映画と誤読しているのを目にして吃驚。

Andhra King Taluka (Telugu/2025)をNTFLXで。 

久しぶりのRaPo主演作。典型的あんちゃん俳優だったRaPoももう37歳で、微妙な年ごろだと思うが、随分印象が違って見えた。少し顔や体に厚みが出たが、童顔は変わらず。こんなに色白でバタ臭い顔だったっけ? ゴーダーヴァリ川中流域の架空の中州の島、ゴーダーッリ・ランカー。どうやらここは被差別民の住む島らしく、電気も通っておらず、住人たちは日雇い仕事で何とか糊口をしのいでいる。そこで生まれ育ったサーガルは、テルグ語映画のスター・スーリヤマールの大ファン。ファンとしての活動の最中にラージャマンドリの映画館主の娘マハーラクシュミと出会い、恋に落ちる。しかし頑ななカースト主義者(とは言っていないが)である彼女の父はそれを認めずサーガルを侮辱する。発奮したサーガルは中洲の島に映画館を立てるが、同時に憧れのスターに危機が迫っていることを知る、というストーリー。ファンダムの恐ろしさを漂白してハートフルなストーリーにしたという感じ。劇中での架空の映画作品中の詩が大変良くて、シュリーシュリーか誰かのものかと思い調べたが分からず。

もっと見る
映画ドン-映画ファン、映画業界で働く方の為の日本初のマストドンです。

映画好きの為のマストドン、それが「映画ドン」です! 好きな映画について思いを巡らす時間は、素敵な時間ですよね。