Junior (Telugu/2025)をオンラインで。
カンナダ・テルグのバイリンガルだけど、本籍はカンナダらしい。バッラーリが地盤のBJP政治家・鉱業バロンの息子のデビュー作。その辺りの事情を知らずに見たので魂消た。テルグでフロップ、カンナダでは興収第5位につけてるけど、チケットのばら撒きでもやったんじゃないか。3分の1ほどはストーカー型求愛を含むカレッジ青春もの、次が村のアドプトで都会の若いIT屋が田舎の農民に教えを垂れるプロット、ラストが御涙頂戴の父子もの。キリーティはパルクール的アクションをこなし、ダンスもキビキビ踊るが、それ以上のものは何もない。ジェネリヤの復帰は目を引くけど、ミスキャストというか設定ミスというか。シュリーリーラはヒロインだけど、途中から存在を消して、アイテムソングでギラギラになって登場する。よくこんなのを受けたな。ラヴィチャンドラン演じる父はエモーショナル要素の核となるキャラだけど、そのセンティメントの行き先が、実の母、妻、娘に分かれて不発。歳をとってから授かった子供が恥だとか、古臭い価値観をそのまま肯定するようなもの。スマホ音痴の農村などというのもどうか。
Kantara: A Legend Chapter-1 (Kannada - 2025)をオンラインで。
と形容される。リシャブはヒーローしぐさをしすぎとの批判も読んだが、ヒンドゥーと部族民とが互いに伯仲勢力であった時代との解釈だろうか。神にまつわる用語ではeshwar、ullaya(almighty)、Chavundi、Swami Sathyole、Varaahamoorthiとかが出てきて分かりにくい。Rudra Guligaから始まる8つものグリガの名前ももっともらしいが根拠はあるのか。祭礼の名前としてBrahmakalashaというのもあった。しかし、ブラフマーラークシャサというのには魂消た。あれで一気に雑な戦隊&怪獣映画になってしまった。PN化の悪しき影響があそこに出た。悪役の造形は素晴らしく、特に王女がよかった。明らかにPSのナンディニの面影がある。ただ、悪役に回る動機などはややわかりにくい。秘薬を作って親父を強化しリモート操作というのは何だか笑っちゃうけど。文化の盗用議論については判断できない。ヒンドゥー教が部族の宗教を取り込んで成立した大伝統だというのは否定できないから。
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166分の大作、それでもやはり続き物。ただし話としては完結しており、満足感はある。ただし、カンナダ語ニューウェーブ映画として作られた前作とは異なり、最初から汎インド展開前提の本作、色々と夾雑物も多く入り、プラシャーント・ニール化した。これってLuciferと同じじゃん。まあそれはともかく、気に入ったのはいわゆる大航海時代のトゥルナードの小王国の再現。(PSみたいに)豪華すぎもせず(ウルミみたいに)モダンすぎもせず、辺境感のあるしつらえ。それから善と悪の2者の対立ではなく、カダパ族という第3者も絵の中に加えたこと。前回の批判を受け、シンクレティズムというか、ヒンドゥーと部族の宗教の融合のいきさつをフィクションとして描こうとしたようにも思える。ダイヴァの憑依は後半の半ばぐらいのところで最強出力してしまい、この後どうなるのかと思っていたら、クライマックスでは別の憑依(ちょっとPushpa2を思わせる)を持ってきた。争いの焦点はスパイスの貿易ということになり、カーンターラがシヴァ神の花咲く園