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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方鑑賞。 

観終わって、映画終盤のロイ・コーンじゃないけれど、私も気力を吸い取られてぐったりしちゃった。とてもパワーのある作品だったから。
あまりぱっとしない青年が、どんどん権力者の顔になっていく。もちろんメイクの効果もあるし、権力者ムーブ?人の話を聞かなくなるようなキャラクターもあるんだけど、話す時のちょっと唇をとがらせたような表情とか、セバスチャン・スタンがどんどん今のトランプに似てくるのがすごい。でもまつげがセバスチャン・スタンだからちょっと安心する!(なんだそれ)
ロイ・コーンのジェレミー・ストロングもすごかった。なんかもう、目つきがただものじゃない。三白眼で表情も全然変わらないし、姿勢も独特だし。それと終盤の憔悴しきった弱弱しい姿のギャップがすさまじい。

アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方鑑賞。続き。 

3つのルール以外にも、有力者?成功者?をそばにおきたがるところも似ているなぁと思う。だからこそ、コーンにしてみたら、トランプの、何者でもなく、自分の言いうことを聞く、自分を崇めて頼り切っている若造、そういうところがかわいかったんだろうな。なんならラッセル同様ブロンドで体格の良い青年だし…。
一方で、トランプと違って、コーンには、成功の見込みがある者と付き合う・人脈形成によって便宜をはかったりはかられたりして、その中にある意味義理堅さ?を感じた。たとえばラッセルなんかは初期のころから恋人?付き人?の関係で、一旦お気に入りが変わった?という時期を挟んだけれど、それでもおそらく最期の面倒を見るというような動きをしていた。トランプにはそれがない。コーンを招いて自分の成功を見せつけ、寛大な見せかけで、大いに彼を侮る。自分の教えをまるっと受け入れた「怪物」を作ってしまったコーンの絶望。

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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方鑑賞。続き2。 

(あくまでもこの映画の)トランプがこういう人なのは自分が空っぽだからかな、と思う。すごい人と友人の俺はすごい。自分の考えも別にないから、「金もうけは芸術だ」と言ったウォーホルの言葉も映画の最後の取材で「取引は芸術だ」としてしまうし、コーンのルールも自分のものとして、すごい人が口にしたことをそのまま自分の言葉にしてしまう。そういう空っぽの人が上り詰めていくのって、ひいては他人に勝ちたいだけの空っぽがもてはやされる今になっていくのって、シンプルに怖い。

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