「 #兄を持ち運べるサイズに 」
売れっ子のエッセイストの主婦の元に
夜中、突然電話がかかってくる
行方知れずだった兄が亡くなったらしく
身寄りがその主婦しかおらず
遺体を引き取って欲しいといってきた
なんとかやりくりして
多賀野まで向かい、
遺体を預かってもらっている警察署で、
兄の元奥さんと
そして兄と一緒に
生活していた兄の子と合流し
遺体と対面したという話
タイトルが、タイトルだし、
亡くなった人の妹と、
元奥さんの組み合わせ
ドタバタしてるか、
ぐちゃぐちゃしてるかと思ったら
違っててよかったと
主人公の妹だけでなく
兄の元奥さん、子供たち
色々な人たちの故人に対する
思いがあって、そこから出てくる蟠りというか
その人に対する固定してしまったイメージを
もう一度故人を見直していく旅みたいで、
なんかほっこりしていいです
そのみんなが思うイメージでいうのが
なんとなくタイトルにかかってるようでいいです
といっても、この兄がなかなかの人物で
嫌がられても仕方ない感じはします
あと、この主人公の想いや、
状況説明がエッセイストらしくていいです