『背徳の王宮』の感想です。 (1/3) 

原題は「姦臣」。日本語だと「奸臣」のほうが一般的だけど、韓国語ではこの字のほうを使うのか、内容に合わせて「姦」としたのか、そのへんはよくわからない。まあ、一般の韓国人は漢字教育受けてないので、漢字の読み書きがあまりできない人が多く、そんなに深く考えてもしかたないところだが。

韓国語字幕で、韓国映画として見た。邦題は見終わったあと検索して知り、「あー、この映画か」と気づいた。このキャストでわたしの目に入らないわけないし、ポスター画像で興味ひかれなかったので今まで見てなかったわけ。

日本版で使われているこの画像は、日本独自のものではなく、韓国でも使われているが、メインじゃない感じ。タイトルの印象を考えれば当然だが、朝鮮時代の政治劇だなと思える写真が使われている。

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『背徳の王宮』の感想です。 (2/3) 

確かにエロはたっぷりだし、王の色狂い、狂気を見せるために必要な内容でサービスシーンという感じではない。あんまりエロに没入できないように、若干引き気味に作ってある。というか、興奮するより、あまりのえぐさにどんびきのシーンが多い。

暴君で有名な燕山君を題材にとった映画はたくさんあるし、わたしの好きな『王の男』もそのひとつ。
この映画は、タイトル通り臣下がいかに暴君を作ったか、自分の権力のために利用しているはずが、怪物と化した王に振り回され、王の狂気の片棒をかつがざるを得ないという話。
そのへんのダイナミズムがしっかり描かれているので、そこはおもしろかった。

しかし、最初に書いたように、殺戮シーン、悲惨なエロシーンがあまりに多くておなかいっぱい。
ひとことでいって、くどすぎる。
燕山君役のキム・ガンウは、よくがんばりました、という感じ。

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『背徳の王宮』の感想です。 (3/3) 

チュ・ジフンはうまいうえに、キャラクターも役にはまっていてたいへんよかったが、王の慰み者として宮廷にあがるふたりの女優が出色。逆賊の汚名を着せられ殺された父の復讐に燃える両班の娘、成り上がりをもくろむ妓生を、それぞれ色鮮やかに演じている。

色鮮やかといえば、踊りのシーンの衣装や演出がよかった。
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