狂武蔵
狂武蔵を劇場で鑑賞。
77分ワンカットの殺陣が話題の映画。
時代劇調の派手な演出を排除し、一つ一つの動作は基本的に小さく地味になりがち。派手な演出を好む人には退屈(それでも追加シーンは派手派手になっていのでそこまでの辛抱)。たださすがに雑魚キャラの攻撃のバリエーションはそれほど多くなく、大上段に構えて襲い掛かる→刀を一振りもせず胴払いされるパターンが3割くらい。それが3人くらい連続するジェットストリームアタックパターンも何度か出てくる。襲い掛かる侍はもう吉岡門下生も金で雇われた野武士も一部を除き区別つかないのだが、ジェットストリームアタックは吉岡門下生なのではないかなどと勝手な想像を膨らますのが楽しい。後半で真剣を持たせたというシーンは雷の轟くシーンか。また、逃げ込む先々に水筒を準備しておく武蔵の周到さもうかがい知れる。
77分の殺陣が終わるといよいよ追加撮影されたシーン。リボーンの撮影などを経てさらに強くなった坂口拓の、今度は魅せる立ち回り。ワンカットでない分映像としての表現手段は増え、エンタテメ性が加わる。エンタメ的にはここが主菜だが、坂口拓の足跡を知りたい人には必見。