韓国映画『光州5・18』の光州事件をソウルのタクシードライバーとドイツ人の記者という外様目線で描いた社会派作品。
ソン・ガンボ演じるソウルのタクシードライバーも無学・無知な労働者なのでソウルから離れた光州の事件に関してはほとんど知らない。
つまり、光州事件を全く知らなくても映画を見る観客もソウルのタクシードライバーとピーターの目線・感情に近い形で見ることが出来る。
この異邦人目線・感情のその国のとんでもないブラックな様子を映した映画としてはマーティン・スコセッシ監督の『沈黙 -silence-』と近い手法をタクシードライバーとドイツ人記者でさらっとやってのけている。
加えて、このピーターの体を張った戦場リポーターさながらの取材はドキュメンタリー映画『ラッカは静かに虐殺されている』の市民ジャーナリスト集団RBSSに通じるものがあり、1980年の出来事ながらも現代に通じるものがある。
@tacchan
光州事件自体は『ペパーミント・キャンディ』や『光州5・18』でも取り扱われた題材ですが、新鮮でしたね。