「戦場カメラマン 真実の証明(原題triage)」
これはなんというか…主人公の苦悩もよくわかるんだけれども、登場人物の行動とか意思決定の過程が謎で、ついツッコミながら見てしまうためかどうにも入り込めなかった
特にデイビッド、お前はあの程度で心が折れるならそもそも戦場に行くでない
作中描かれる戦場でのいわゆる「真実」についてもマークはなぜそんな行動を…?と、頭を捻る事しきり
邦題の戦場カメラマンてのは最悪いいとして(ダサいけど)、真実の「証明」ってのは何を証明しんだよ
原題の方が象徴的だと思うんだよな
これは個人的な問題だけど、前日スターウォーズを見たためエレナの祖父がドゥークー重なってしまい、ラスト付近のマークとの対話場面もドゥークーが奸計を弄しているように見えてしかたなかった
ムーンライト
昨夜、少年期の実体験の夢を見た
映画のストーリーと舞台も役回りも道具も全く違うんだけれども、本作の影響下で見た夢であることは間違いない
この作品、海の向こうのアメリカの、日本人には縁遠いお話に表面上は見える
なのに、こんなふうに共感を伴って感動するのは、人種や性別や環境を越えて訴えるテーマの普遍性によるんだろうな
語り口が雄弁でない(主人公と同じく)だけに尚更そんなふうに引き込まれるのかもしれない
家族への思い、性への目覚め、恋人との葛藤…本作の主人公と全く同じ体験はないけれども、懐かしいような苦しいような、あるいは小っ恥ずかしいような既視感をずっと感じていた
それをじんわりと描き出すのがカメラワーク、色づかい、音楽
多少あざとく感じる場面もないではなかったけど、監督の強い意志を感じ取れる作品だった
名作映画と糞映画が同じくらい好き