心霊DVD『ほんとにあった!呪いのビデオ 72』またも傑作!
「伝説の自主映画」など映像のインパクトを削ぐ因縁エピソード取材の悪癖は相変わらずだが、それでも素材の選択が素晴らしい。作中で語られる通り「木の枝が重なって顔に見えたのでは?」と思えなくもない初期『ほん呪』の味わいが最高。自主映画という体裁と作品そのものの積み重ねが合わさったある種の郷愁すら感じさせる作品だった。
「存在しない友達」は人物動作の素晴らしさに声の巧みな整音が合わさってこれまた見応えある一遍。現象そのものより被害者のリアクションに恐怖の肝があるのはホラー物の基本だが今作はそれを忠実故にトリッキーな映像が活きる。視聴者は振り返った先にいるのっぺらぼう以上に被害者の「お前、誰?」という不安に満ちた声に戦慄するのだ…。
夏の三部作の始動編と思われる『おくりもの前編』は駅で起こる人身事故場面の演出が傑作!飛び込む映像無しでエキストラの所作で見せきるあの緊迫感!ものすごく充実した活劇のエッセンスを感じて本筋と無関係に感動ww
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