『帝一の國』観た。次期生徒会長選挙を題材にして日本の政治の形を描いた見事なポリティカル学園コメディであると同時に、『市民ケーン』的な心の葛藤を抱いた青年・赤場帝一の成長物語でもあった。
役者陣の熱演と衣装や美術によって完成された1つの世界観が、漫画的表現の良さを失わないまま実写映像として立ち上がってくる。
また、ズームイン/アウトを多用した見事な撮影と時折見せるPV的な編集で目が離せない。
クライマックスとエピローグで若干間延びするものの、ラストの切れ味に痺れた。
フジテレビ製作映画と知って驚いたけど、単なる漫画原作の実写化では終わらせない良質な1本。