スリー・ビルボード
トレーラーとゴールデン・グローブ賞受賞とアカデミー賞ノミネート(サム・ロックウェルが最高らしい)くらいしか事前情報がなかったが、こんなに泣けると思ってなかった…
冒頭のミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)の、バックミラーに映る虚無の目付きを観た瞬間から心を鷲掴みされた。
出演している役者が皆最高に素晴らしい。なにより脚本が本当に素晴らしい!
個人的に同じような年頃の子供(奇しくも姉と弟)を持つ身としては人事(ひとごと)とは思えず、ミルドレッドに寄り添って入り込んだ感じ。足をばたつかせる虫をそっと元に戻す何気ないシーン。白昼夢のような鹿が現れるシーン(ミルドレッドの台詞)、ウィロビー(ウディ・ハレルソン)の手紙、包帯ぐるぐる巻きのディクソン(サム・ロックウェル)のあの目付き、オレンジジュースにも泣かされる。2月初旬にして年間ベスト級の映画に出会った!また観に行く。
戦場のメリークリスマス(午前十時の映画祭)、先週木曜日に続き2回目。
先週はスクリーンで観たのが30年ぶりということもあり(サントラはコンスタントに聴き続けてきた)分厚い記憶にガーンと殴られたような衝撃で涙が止まらず、その後うろうろと昭和記念公園を歩き回ったが、今日は字幕に頼らずなるべく英語を聞き取るようにして観た。(邦画ながら英語の会話が多いので字幕もそれなりに出る、最近ではすっかり珍しくなったスクリーン横に)
金髪碧眼の麗人、デヴィッド・ボウイが一番輝いていた頃…
今では音楽しかしらない人も多いのかな。
高校生の頃、何度も繰り返し見て、なんとなくしかわからなかったことが、大人になって解るようになるのは感慨深い。
私にとってはホモソーシャルの話。
思い出を語り合う男たち。
映画全般、Tom Hardy多め。 パンも焼きます。fedibirdにもいます。