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敵鑑賞。 

食べることは生きることだなぁ。手元と食材が映る、丁寧な料理シーンがやたら印象的で。だって私、一人で串焼きって絶対にしない!ただフライパンで焼いて食べちゃう(ずぼら!)
夏~秋に続くそんな生活と、寒くなるにつれて失っていく料理への熱意と心の均衡。例えば体の不調、クローゼットから出てきた妻のコートを抱きしめる瞬間、斜陽なジャンルとわかっていても打ち切りになる連載への気落ち。そういう少しの寂しさが重なって死・老いに傾いていく。迫りくる敵とは、逃れようもない死や老いかもしれないし、自分を取り残して流れていく時勢かもしれない。あるいは、死を前にして思い出す罪悪感や心残りかもしれない。妄想?夢?に責められて苦しんでるけど、下心が消えないって人間ってどうしようもないなぁと笑っちゃたし、本人がそれを分かっているなら何も清廉潔白でなくてもよいじゃないか、という気もした。

敵鑑賞。続き。 

代々そこで暮らしてきた人の気持ちは、人が失われてもあの家にずっと残り続ける。物置のアルバムのように昔から彼へとつながり、彼から次の世代へと受け継がれていく。過去も現在も未来もあの家でまじりあう。「男の人が立ってましたよ」と教え子が言ったあれは、ご先祖じゃなくて、映画の最後で家屋を受け継ぐことになった人のことだと思った。

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