ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ鑑賞。
クリスマスに家族がいない、ひとりぼっちの寂しさ、惨めさ。学校に残った三人が共有する孤独。よくある映画といえばよくある映画な気はしている。先生と生徒の擬似親子関係とか全寮制の男子校とか。ポールとアンガスの交流の良さはもちろんあるけど、それに新鮮な味を加えているのがメアリーの存在だと思う。あの無言でタバコをふかしたりする表情、校長室の外でアンガスに無言で差し出す手。それにクリスマスパーティーでとうとう抑えていた気持ちが決壊してしまうシーン。人が大勢いる場所だからこそ感じる孤独と悲しみが伝わってきて、すごく良かった。
(一部鼻持ちならない)いいとこの子ばっかりで「戦争に行く」の選択肢がほぼゼロな生徒たちの中で「ここをやめさせられたら陸軍学校に送られる」という言葉の重み。あるいはメアリーの息子カーティスの追悼会…間近にある戦争・不公平の重み。この冬休みで、自分の人生を捨ててもポールがアンガスを守ろうと…守りたいと考える姿勢が生まれたのだと思うとしみじみ良い作品だった。
#映画 #映画鑑賞 #ホールドオーバーズ