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じょ~い@えいがどん さんがブースト

最近、本を読むようになって思うことは、「批判」も時には必要である、ということ。

Aが嫌い、だったとして、なぜAが嫌いなのか?をちゃんと論理立てて述べること(←これが難しい)には価値があるから。

批判を解消して物事は発展する。批判を知って見えてくることも結構あると気づいた。

「嫌いな映画を批判することもアリじゃないか!」という免罪符を得たのであった。

『長いお別れ』、カリフォルニアで暮らす今村家(長女の夫婦・家族)の壊れそうで壊れない家庭も見事。異国の地で暮らしに馴染めない麻理と、研究職で家族とのコミュニケーションがおかしい旦那も個人的にツボだった。

『長いお別れ』、根幹の主人公の認知症の描写も、山崎努の圧巻の演技と症状の順とポイントを押さえた脚本は見事。2009年の友人の葬式のシーンでのやらかしと第三者の認識、2011年の生家での様子と帰りの新幹線でのセリフ、2013年のシーンでの老々介護になりかける所など、リアリズムに溢れる。

 

『長いお別れ』、まず2007年から2013年までの年を追っただけあり日本の時代を描き、東家と長女夫婦の家族を描き、主人公のアルツハイマー型認知症という病をしっかり描きつつ、随所での笑いと遊園地のシーンを使った脚本のトリックなど、原作があるとはいえ、付け入る隙がない映画だった。

 

根のしっかり部分を誉めるか、
演出のショボさを指摘するか、
評価に板挟み。
映画の中で板挟みになる佐藤浩市総理大臣の気分とドリフト出来る、という点では悪くないんだよね、『空母いぶき』は。

しかしながら、『空母いぶき』は結局は結果があれだから憲法第9条&刑法第36条を踏み絵にしたことには変わりないんだよな。
実際のキリスト教の踏み絵(キリシタン炙り出しのやつ)と逆なのは興味深い。

『空母いぶき』は見える部分のショボさよりも見えない、しっかりとした根の部分を推し量り、見つめる映画である。

『空母いぶき』、演出面では色々微妙だったが、よく考えると憲法第9条&刑法第36条を踏まえた世論と「攻撃されたからやり返しましょう」と「目には目を」を焚き付ける総理大臣周辺の人々の意見に板挟みになり、どちらに忖度するか悩んでいる根幹の展開は良くできていた。

自ブスだが確かに一番良かったのは三流役者だった。
艦長が5流大根役者だからそらそうよ。

じょ~い@えいがどん さんがブースト

『空母いぶき』で唯一良いのが例のうっかり発言をした佐藤浩市演じる優柔不断な総理大臣というのも皮肉な話だ。てか、優柔不断すぎで判断が老人並にトロく、これで映画が長くなってる。もっとも、てきぱきした総理大臣なら短編映画並の尺になっちゃうけどね。

じょ~い@えいがどん さんがブースト

空母いぶき 

専守防衛のタクティクスって、戦争した結果、負けた日本が言い訳して身につけた程度の理解だったけど、スッキリしない戦術対応が逆に武士道的にも思えて国内右派左派双方に配慮して製作したようにも思う。米国ならテンポよくドンパチやってイェーイ、爽快!なんだろうが、そこは未来であっても日本独特な事情を入れざるを得ないんだろう。しかし製作側が観客に今の平和とか戦争とか観た後に考えて欲しいとかいっちゃうと萎える。こういう艦内シーンが多い映画は俳優さんも動きがとれなくて大変なんだろうが、一番良かったのが、三流役者さんと思ったのは俺だけなんだろうか。何にしても自衛官の皆様のお仕事に感謝くらいすべきかもです。

『貞子』、最近の病院描写やユーチューバー、『グレイブ・エンカウンター』的なシーンなど悪くなかったが、要は『リング』だもんな。前半の新鮮味が後半なくなる。

あ、『空母いぶき』よりも『コンフィデンスマンJP』の方が遥かに面白いという驚愕の事実!

そもそも敵国の東和なんとかというのがあまりにも正体不明すぎ。領海・領域を侵したんだから、言語が分からなくてもちゃんと向き合わなきゃ。あ、軍備がボロ過ぎて相手が見えない、というやつか(笑)。

『空母いぶき』、ミサイル迎撃等の爆発はコテコテCG。北朝鮮並。

『ハンター・キラー』と『空母いぶき』でこうも差がつくか……。いくら憲法に忖度した安倍晋三風味かピリッと効いてもね。どおりでアメリカに戦争で負けるわけだ。
まあ、『ハンター・キラー』のアーカンソーも原潜としては弱いがバックがしっかりしてるから違う。

そういや『空母いぶき』で船員たちがほとんど敬礼してなかった。上下間系がはっきりした社会だから、全くないのは有り得ない。

『空母いぶき』は戦争反対をうたうなら優柔不断で決断を決めあぐねているシーンだけでなく、国会周辺のデモの様子を映すとか、総理大臣の周りの大臣や議員ばかりでなく、マスコミの反応や街中の声なども見せるべし。現代らしくTwitter風の書き込みという演出もあったがそれさえぬるい。至るところに勉強不足が見られる。

『空母いぶき』で唯一良いのが例のうっかり発言をした佐藤浩市演じる優柔不断な総理大臣というのも皮肉な話だ。てか、優柔不断すぎで判断が老人並にトロく、これで映画が長くなってる。もっとも、てきぱきした総理大臣なら短編映画並の尺になっちゃうけどね。

しかも、クライマックスの某シーンは『ハンター・キラー』と被る。とことん間抜けな『空母いぶき』。

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