『十二人の死にたい子どもたち』(二回目)
見れば見るほど『十二人の怒れる男たち』のオマージュ作品であることがわかる。
プラス、ゼロ番案件等解決しなければならない問題もいくつかあり、ミステリー要素が加わった好アレンジ。
前半の会話のぎこちなさはまるでシュミレーションゲームやRPGのような機械的なものを感じたが徐々に炎が燃え広がるように各キャラクターがヒートアップし、どこか人間らしささえ感じるようにもなる。
要の面白さは『十二人の怒れる男たち』に乗っ取りオセロの黒が徐々にペラペラとめくり上がるようになるそれと同じ。ズルいぐらい『十二人の怒れる男たち』と同じで、そりゃあ面白く、否定しようがない。
原作の小説がいいのか、1957年版の『十二人の怒れる男たち』、1991年の『12人の優しい日本人』、ロシアリメイクの『12』と比べて12人の個性が最も際立っている。
エンドロールの異様に明るい曲がよりカタルシスを増幅させ、見終わった後爽快になる。