ゲーム、映画、アニメ、特撮、80sポップスで塗りかためた近未来VR青春アドベンチャー『レディ・プレイヤー1』。
ストレートな展開で楽しめ、尚且つ原作を買って読むまでのめり込んだんだけど、
映画としてスマートじゃないよね。
ハイティーンの青春という割には心の動きはいきなりコクっちゃ
うコミュ障リアリティーを示したのと、リアルの容姿を気にするサマンサぐらい。あと、ソレントの背伸びオタク知識のおじさんの哀愁ぐらいなんだよね。
「オアシス」の世界が全てという小説「2112」のコンピューターに制御された世界観に通じるものはあるし、映画オリジナルの『市民ケーン』、『素晴らしき哉、人生!』、『シャイニング』、『E.T.』のオマージュもいいんだが……○○がこのシーンにいたとかこういう服を着ていたとかいう枝葉ばかりに魅力がいってしまう現象は残念でならない。
その枝葉の多さが逆に映画としてのスケールを殺している気がしてならない。