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『ハウス・ジャック・ビルト』3回目 

『ハウス・ジャック・ビルト』、3回目の鑑賞。ようやく落ち着いてみられた。
とにかく、展開の設計がしっかりしている。
「第1の出来事」はシリアルキラーになるきっかけとしてのホップ、
「第2の出来事」はより本格的なシリアルキラーになるための“発展”のステップ、
「第3の出来事」はよりしっかりとした残忍さを見せる完成形のジャンプ、
「第4の出来事」と「第5の出来事」はさらにオープンリーチのような大胆不敵なジャンプの熟成、
「エピローグ」はそれまでの章とは完全に別物の地獄編の着地、と完璧としかいいようがない。
今回の作品は展開と演出は前作『ニンフォマニアック』に似ているが、セルフ・オマージュが多かった前作に比べ、本作はセルフ・オマージュは少ない。そうした意味で、これまでのラースの集大成だった前作『ニンフォマニアック』よりも遥かに先を行き、真の意味でのラース・フォン・トリアーにとっての新作と言えよう。

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