『バイス』3回目②
ユーモアセンスや、
前作『マネー・ショート』ならサブプライムローン、そして本作なら9.11の混沌からのイラク戦争と対象事案に至るまでの描き方など共通点が見られるが、
今回はこれにディック・チェイニーという男がいかにしてアメリカ副大統領になり、栄枯盛衰を体現するか、というまるで現代の『バリー・リンドン』のようなストーリーに仕上がっている。
ただ、今回3回目の観賞でようやく傑作に至ったのは己のアメリカの政治史と9.11前後のホワイトハウス周りの出来事を把握しきれていなかったので、2回目観賞前に『記者たち』を見てようやくこの映画の言わんとしている核心がちょっとわかり、「これ、面白いんじゃね?」と思い、3回目の観賞で超傑作と感じるようになった。
なので、観賞前にアメリカ政治史と9.11からイラク戦争周りの予備知識はちょっと必要になり、かなりその方面に詳しいか、そうでなければ『記者たち』を見ることをオススメする。