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『グリーンブック』(2回目)② 

主人公はやさぐれイタリアーノのトニーで、
裏家業・下流労働者階級、ブロンクスのイタリアーノにまみれたやさぐれ、低教養で差別丸だしな彼の心が高貴なドクター・シャーリーとの邂逅で明らかに変わっていく面白さが実に分かりやすい。

黒人労働者を「黒ナス」と罵ったトニーが各地のバーやホテル、警察のご厄介といったトラブルを一緒に乗り越え、黒人専用ホテルの案内書「グリーンブック」に載っている決して快適とは言い難いホテルを見て、さらには貴賓者として迎えられたシャーリーの控え室が物置小屋のような酷い場所であることを目にし、人としての揺らぎ、目に見える変化にこの映画の真骨頂がある。

被差別側のシチュエーション、待遇を見て荒くれ白人の人としての揺らぎは1962年だけではなく、2019年の今でも、さらにはドナルド・トランプにも通じるのではなかろうか。
軽いタッチではあるが、根底は社会派の作品である。

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