千葉、筧『団地七つの大罪』(64)。東宝映画。キャストが凄まじく豪華な当時の団地舞台にしたオムニバス艶笑譚。どういうわけかこの時代の日本の風景に惹かれる。それはノスタルジーでは全然ない。なんせ自分が生まれたのはこの10年後のことなのだ。することがなさそうで逆に自由そうに思うからかな?不便そうなところも、だから時間が掛かって当たり前でゆっくりしていて羨ましい。そしてこの映画は大した内容ではないところがいい。というか、司葉子がエッチで、団令子がエッチで、八千草薫と草笛光子がエッチである以上に必要なものなどあるだろうか?自分には思い付きもしません。ところで、千石規子が出て来て赤ん坊を抱いているので彼女は一体いくつの設定なのだろう?と眉間に皺を寄せていたら35歳だと言うので驚く。今の自分より7つも年下だが、失礼だがお母さんと呼んでしまいそうな佇まいだ。この頃の日本映画はそういう辺りも風情があってよい。