@sammo_hung_impo そう考えると、『友だちのうちは~』でアハマド君が歩いていたジグザグ道をこの映画でまたホセインが歩いているのは、象徴的なことのようにも感じられてきます。
キアロスタミの映画の自然さは、風景とか、撮り方とか、いろいろなもので構成されていると思いますが、おっしゃるように、他者に見せている自分と、内側にある自分との間に乖離がない人物をずっと見ることになる、というのも1つあるかも知れません。
『クローズアップ』の被告の男とか、『風の吹くまま』の本当の目的を言わない主人公とか、人を騙す人もいますが、騙そうとしてうまく行ってないし、不器用で単純なところは一貫している気もします。
淀川長治の先の文章は、締めくくりのところで、キアロスタミはハダカの人が好きで、しかも風呂に入っていないような男のハダカが好きだ、と書いてあって、何となく言いたいことは分かるものの、まあでも癖の強い独特な表現だなと思います。
@sammo_hung_impo そうですね、ホセインに話しかけられてもずっと黙っていてどう思っているのか分からないタヘレさんとは非常に対照的で、『友だちのうちはどこ?』の8歳の少年に通じるところがあり、映画のなかの映画では俳優の役をやっていてもそこでも死者65人という架空の設定が言えず25人と言ってしまうほどのにわか俳優のホセインが、タヘレさんへの求婚となるともうまったく演技なしのストレートなぶつかり方ということを言っているのかなと思います。
ドイツ映画を見ることが多いです。今はキアロスタミを続けて見ています。