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広告代理店みたいなあらゆる分野への気遣いを感じる作品は信用出来ん。ズートピアとか福本伸行とか。

『ひなろじ from Luck&Logic』3話。

昭和人情喜劇モードのお父さんに引っ張られて、比較的常識さを発揮するリオンと小熊をもってきちちゃうニーナのポンコツ化、というキャラ描写の振れ幅が印象的な回。

そこは赤城監督繋がりで西田章二氏がコンテ切ってるので、師匠筋である大地丙太郎氏のキャラ演出理論を思い出さずにはいられない。

『アクションヒロイン チアフルーツ』第2話

いや、マジ面白いよコレ!今期どれかと一本と言われたらこれを迷いなく挙げます!

黒酒路子(なんちゅー名前だw)の帰宅から“自室”までの説明のなさも最高だが、人によっては拒絶反応も出やすい内省描写をトンラスフォーム電車くんたちに先回りしてツッコませることでシュールな一人相撲喜劇に転換させてるのが上手い。

とにかく視聴者へのストレス回避対策がそのまま展開の読めなさという面白さに繋がってるからたまらない。流石は荒川 稔久作品!

杏と美甘を一旦、狂言回しに回すことで(2話でこの構成はかなりリスキー)主人公不在ではなくショーに関わる全員の物語であること示し、チープさを味方につけて演出に盛り込むショーの描写で、ショーそのものの成長劇であることも伝わってくる。いや~、よく考えられてますわ…。

『ジョン・ウィック チャプター2』

因果律の要素を受け継ぎつつ「もう、ほっといてくれ…」という男の心情を殺戮アクションという「主観」で描き切った現代の『拳銃王』。

前作よりスキルアップした筈のアクションも元来のもっさり感を醸し出すキアヌ・リーヴズの肉体を借りるとドン臭さが買ってしまう不思議。そして、それが全くマイナス方面にならず「引退したいがためにどんどん戦場に身を委ねなければならない男の不条理劇」とマッチした気だるさとやるせなさで作品を包む不思議。

不条理とアクションの申し子であるバスター・キートンが冒頭のビル街に映し出されるのもさもありなん。コモンやルビー・ローズのやりきった姿がキアヌのアクション映画の主人公とは思えないラストの“余裕ゼロ”な疾走をより強調していて悲喜劇としても秀作。

それにしてもライブステージでキアヌが刺客を撃ち殺した時の観客歓声場面の何と素晴らしいことか…。これこそ映画の殺人。スクリーンの殺戮に拍手を送る観客そのもの。背徳的かつ真っ当な描写。かつて007にあった輝き。

ガイ・リッチー、マイケル・ベイ、ザック・スナイダー、 アレックス・プロヤス、ポール・w・s・アンダーソン、忘れちゃいけないターセム・シン(『インモータルズ 神々の戦い』!)辺りのアクション演出はもう旧来の表層や画面運動至上主義では語りつくせない域に(とっくの昔に)到達している。シネフィルを自称するからこそ、そこには喰らいついて楽しんでいきたい。

『キング・アーサー』

タコ女軍団セイレーン最高!最高!最高!にゅるにゅる最高!

最早アクションというより前衛映像と化してるエクスカリバーアクションも良かった。映画とか活劇とかに全くおもねってなくてカッコいい。

宇野維正、また何かいらんこと言ったのか

心霊DVD『封印映像30 シャドーピープル 包帯少女』

モンスター系に振り切って久しいシリーズだがこの開き直りっぷりは好み。

合成感を隠す気がない「さっちゃん」の憑依描写とか凄く好きだな~。これにしろ「離苦悲唄」にしろ血糊の演出はもうちょっと気を使わないと『闇動画』シリーズみたいに陳腐化しちゃうので心配。

その点タイトルロールの「シャドーピープル包帯少女」は地味な現象とジョン・クロウ氏の地味な活躍で落ち着いた作風でバランス良し。大人し過ぎるきらいはあるが…。

予告の次回作タイトルに『監死カメラ』とあって本作で一番驚いた!

心霊DVD『ほんとにあった!呪いのビデオ 73』

前作で予告されてた魔術堂 kator(カトール)氏に加えて、前作の投稿者や「わたし、常識ないんで」と妙に好戦的な舞木氏、今回“も”酷い目にあう寒川氏と取材班のキャラの充実ぶりに大興奮。彼らが参戦していく「おくりもの 中編」序盤の盛り上がりは、大袈裟な言い回しをすれば『七人の侍』や『アベンジャーズ』に匹敵する。

相変わらず単発系のレベルが高くて嬉しい。現時点ではドローン撮影系の最高傑作なのでは?と思わせる「花火の上」。「夏合宿」と「民宿」の尾を引く気味悪さ。モノクロ画面の強みを見せた「復元」の(恐らく)CG火災描写。

素人臭い撮影描写のわざとらしさと、同じ位置でパンする度に映る霊のやり過ぎ感が楽しい「サプライズ」が個人的にツボ。

通して見れば文句なしの佳作だった『スクールガールストライカーズ Animation Channel』だがやはり本格的に魅力(=ギャグ)が開花するのは6話というのは勿体なさがあった。

それを思えば『バトガ』のクソ漫才描写(FAガールにもありましたな)を2話でやった功績はデカいし幸先良い。

『バトルガール ハイスクール』第2話。新参者と『はいふり』10話の赤道祭的な内容を同時にやってしまうアップテンポが楽しい。

中盤ぐらいでやりそうなネタを早々にやってしまう痛快さは、流石は雑破業先生回と言うべきか。

おばあちゃんと陰のある美少女をミックスしちゃう大胆さ(世間ではそれを気色悪いという)は宮崎駿チックなのにそこすら興味なさげにやってるのが米林宏昌の凄いところ。

フラナガンみたいな話の都合だけで活躍する役どころか、ゼベディやバンクスの説明要員としか言いようがない赤い館の人々の描写は素直?に酷いと思いますw

『メアリと魔女の花』モブへの興味の無さが痛快! 

電撃ビリビリエフェクトやメタモルフォーゼがひたすらやりだけな内容が気持ちいい。マイケル・カーティスやスティーヴ・セクリーがやってた低予算怪奇SF映画みたい話を、スーパーアニメーターかき集めて金かけてやる倒錯ぶりが最高。巻き込まれた人はたまったもんじゃなかろうがwww

地上とエンドアの行き帰りの単調さもB級感があって好き。これで60分ぐらいの尺だと最高なんだが…。

『忍びの国』 

『ヒメアノ~ル』を含め、非人間的役柄を自然体とは名ばかりの演技してないお兄ちゃんにやらせて、新境地っぽい雰囲気を作るジャニーズ映画にはやはり乗れず。

アクションや残酷描写(原作に比べればヌルい)を見て「アイドル主演なのに冒険してる」感を出すいやらしさには、自然体の演技にも似た野心と怠慢への不快感が募る。

大野智を動かす石原さとみの支離滅裂さも酷くて、完全に脚本の奴隷。原作者自らやってるから救いがない。中村義洋との相乗効果かラストの説教臭さが原作より増してるし…。

こういう企画を作家性の強い監督に持ってくる平野隆氏の姿勢やアクションへのキャスト&スタッフへの熱意は応援したいんだが…(実際、その部分は面白いし)。

『アクションヒロイン チアフルーツ』第1話。
美甘と杏がぶつかる場面や、やぐら崩壊事件の顛末が実に鮮やかに処理されていて実にストレスフリー。
止め絵の抑え方も見事だ。あれがあるから妹の“悪役=姉”への声援に心打たれるんだよね。

『徒然』も『バトガ』もある程度出来上がった関係性の組み合わせで見せていくのが共通してて面白い。
徒然は初々しさ推しだけど「この二人を見といてね」というコンテで進むので(勿論、それは原作の性格が大きい)すでにレールが敷かれてる感覚が強いんだよね。

『バトルガールハイスクール』 第1話。こちらもカップリングでぐいぐい登場人物と世界観を見せてく構成。f*f(フォルテシモ)のライブを戦闘組の話のライン上に置いてるので語り口が爽快。

先生たちの会話場面の演出から見て『アンジュ・ヴィエルジュ』的攻め方を見せると見た(世界観説明は会議室で)。

『徒然チルドレン』第1話。キャラ間カップリングで場を流していく手際の良さとそこはかとなく漂う瑞々しいエロスがたまらん。

金子ひらく監督がずっとやってきたこと(18禁ova含む)を考えれば当然の仕上がりか。断じて金子氏の新境地ではない。良い意味で。

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