アルキメデスの大戦
マンガを週刊モーニングで読み流した程度でまだ連載中としか知らない原作だったけど、菅田さんよく頑張ってたし、数式を扱う話だけあってスケール、予算、構成も邦画の枠に無理せず収まっておりなかなか好感が持てる作品です。派手なVFXを使ったシーンは冒頭の大和沈没シーンだけで、天才数学者の主人公が大事なプレゼンに向けて地味な作業を積み重ね東奔西走する様は、サラリーマンの経験がある人には共感できる所がチラホラあります。期限が前倒しになる場面の絶望感など自分の経験に置き換えると胸が痛くなります。笑
菅田さん以外は渋めなベテラン俳優で固めたのも良い。背伸びせずに何かを積み上げたような製作ぶりも最近の邦画では久々にマルと思いました。
空母いぶき
専守防衛のタクティクスって、戦争した結果、負けた日本が言い訳して身につけた程度の理解だったけど、スッキリしない戦術対応が逆に武士道的にも思えて国内右派左派双方に配慮して製作したようにも思う。米国ならテンポよくドンパチやってイェーイ、爽快!なんだろうが、そこは未来であっても日本独特な事情を入れざるを得ないんだろう。しかし製作側が観客に今の平和とか戦争とか観た後に考えて欲しいとかいっちゃうと萎える。こういう艦内シーンが多い映画は俳優さんも動きがとれなくて大変なんだろうが、一番良かったのが、三流役者さんと思ったのは俺だけなんだろうか。何にしても自衛官の皆様のお仕事に感謝くらいすべきかもです。