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Peranbu (Tamil - 2019)をスキップシティで。 

久々のマンムーティが嬉しかった。映画祭アイテムだけあって英語字幕もよくできてた。しかし全体的な印象はイマイチ。芸術映画にありがちな、様式美にそって作られたもので、漲って来るものがない。ラーム監督のデビュー作は全然こんな感じじゃない情念の世界だったのだが。クライマックスは浜辺ではなくその前の性風俗産業の事務所(?)でのやり取りだと思う。しかしいくら障碍のある娘が春に目覚めつつあるからといって、男の娼夫をあてがおうとする父親がいるか、14歳の娘にだ。しかしマンムーティーの存在感と芝居力が無理やりにそれをクライマックスにした。12回も出てくる「自然とは〇〇なり」という警句も、分かったような分からないような。このあたりにB級芸術映画臭が漂う。障碍者の娘の世話を独りでしようとする中年男の極限の疲労と絶望があまり実感できないまま、あのラストシーンなので、完全に納得して劇場を後にすることはできなかった。同じ様式美でも、これはニューウェーブの定式で(センチメントを盛り上げ、フルコーラスのソングなども入れつつ)描くべきものだったと思う。

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